2009-08-28

ニュース:ZAURUSの後継機種? 『SHARP NetWalker』

久しぶりの更新になります。
既にGIGAZINさんなどで取りあげられていますが(シャープが新世代モバイル端末「NetWalker」を発表、超軽量で高速起動や長時間駆動を実現)、今回は昨日8/27にSHARPからZAURUS SL-Cシリーズの後継機?とも言えるLinuxOS搭載のPDA「NetWalker」が発表されたので、これを取りあげたいと思います。

なお、今回は比較対象として私の所有するSL-C3000と、富士通の超小型WindowsPCであるLOOX UのXP採用の最廉価モデル、FMVLUC30を取りあげます。


SL-Cシリーズよりやや大柄でやや薄いボディに、5インチの1024*600ドットというネットブック並みの解像度の液晶とギリギリでタイピングが可能な14mmのキーピッチのキーボードを備えたこの端末は、富士通のLOOX UシリーズをLinux化して厚みを抑えたようなモデルです。ただし画面が回転しないので、LOOX UやSL-C3000のように閉じた状態で画面を確認することはできません。


このPDAの特徴としてまず挙げられるのは、バッテリーの持ちの良さ。組み込み系の超省電力CPUにLEDバックライトの省電力画面を組みあわせ、10時という使用時間を可能にしています。これはLOOX Uの大容量バッテリ装着時に匹敵し、SL-C3000では敵わないロングライフです。発熱も低く抑えられているようなので、長時間の使用でも快適に使うことが可能でしょう。

画面も1024×600と標準的なネットブック並の解像度を備え、バックライトにLEDを採用して長寿命、高照度となっています。液晶のSHARPならではと言える特徴でしょう。

HDDではなくフラッシュメモリを採用しているため、データ保存領域は4Gbyteとそれほど大きくありませんが、マイクロSDカードやUSBメモリを活用することで大容量のデータ保存も可能になります。

OS搭載にはLinuxではシェアの高いUbuntuを採用し、これにブラウザのFirefox、メーラーのThunderbirdオフィス互換ソフトのOpenOfficeを添付しています。さらにスケジューラ、todo、PDF閲覧ソフト、動画再生ソフトなど一通りの機能が用意されています。

なお、スケジューラはZAURUSとの連携が可能になっているなど、ZAURUSユーザーの取込を意識しているようです。

ここより、SL-C3000ユーザーとしての私なりの感想になります。

まず、ちょっと大きいのが気になります。ZAURUSはキーピッチが11.5mm(キーサイズ8mm、キー間隔3mm)と非常に小さいのですが、手にすっぽり収まる幅12センチの小柄なボディと組み合わされると、立ったまま快適にタイピングができる点を最も高く評価しています。

しかしこのNetWalkerは通常のタイピングも出来るようキーピッチが約14mmとやや大型化し、併せてボディも16センチ強と大型化しています。私の手は小さいので、ちょっと余りそうな予感がします。例えばキーボードは別体として差し替えが出来るようになると便利かな?と思うのですが。

また、高精細化した画面がCPUにどれだけの負担を与えるかも気になります。画面描画は実はCPUに負荷を欠けるため、非力な組み込み系のCPUでどこまでの性能が出せているか気になるところです。既に評価機でのレビューが散見されますが、一部では応答時間の鈍さを指摘されています。

もう一つ、このサイズならば通常のSDカードスロットが用意できたと思うのですが、これが無いのも気になります。カードリーダーをUSB接続すれば代用できますが、フォトストレージとしての使い方を考えてしまうためこの点については残念でした。

とはいえ、大型化した画面と長寿命バッテリ、レギュラーサイズのUSB端子による豊かな拡張性、無線LAN内蔵など魅力も豊富なNetWalkerは気になる存在です。9月28日の発売まで、ちょっとそわそわしてしまいそうな予感がします。

最後に、今回取りあげた各マシンの比較表を掲載します。LOOX UやSL-C3000シリーズからの乗り換えを検討されている方は、宜しければ参考にしてください。



※NetWalkerのまとめエントリ作成しました。→こちら

【関連エントリ】

■Zaurusのある生活 まとめエントリ
■インプレッション: WILLCOM NS
■ニュース:手のひらサイズのWindowsXP 『Viliv S』
 ■ニュース:韓国のUMPCが工人舎よりリリース ーKOHJINSHA PMシリーズー(mBook)


【関連リンク】

■シャープの新モバイル端末 NetWalkerを最速レビュー(ASCII.jp)
■“Windowsの呪縛”から逃れた超小型マシン――シャープ「NetWalker」に迫る(+D PC USER)
■シャープ、Ubuntu搭載のA6モバイル向けツール「NetWalker」(+D PC USER)
■日曜日の歴史探検:AndroidはZaurusにまたがるか(ITmediaエンタープライズ)

2009-08-15

Aspire Revo ビジネスソフト:JUSTSUITE2008(一太郎など)

久々のAspire Revo関連のエントリです。

Aspire RevoでExcel形式のファイルを読み込みたくて、ライセンスが空いていたExcel互換ソフトの三四郎が入っているJustSuite2008をインストールしてみました。ついでにワープロソフトである一太郎2008、ATOK2008等もインストールを実施です。


なぜOpenOffice.orgを入れなかったかというと、趣味としか言いようがないのが痛いところではあります。ちゃんとした理由をつけるとしたら、Java上で動くソフトは重いという先入観があるのと、一太郎とATOKを使いたいから、としか言えないですかねぇ。

動作報告ですが、思ったより軽快に動きます。起動や読み込みに時間がかかるのはもう仕方ないとして、起動さえしてしまえばほとんどストレスを感じません。

ふだん仕事でOSがXP Proとは言え、Celelon1.1Ghzという非力な環境で使っているからかも知れませんが、ここまで軽やかに動くことにびっくりです。これにはクロック数の差(1.1Ghz vs 1.6Ghz)というのも大きいような気がします。性能の向上からくる恩恵は大きいです。

Microsoft Word(ワード)などと比較して重いと言われる一太郎がここまでサクサクと動いてくれたので、ビジネスアプリはこのAspire Revoで問題なく動くというのが今回の結論です。

Atomプロセッサ、侮りがたしです。ビジネスソフトで何の遜色もなく動くと言うことは、EPSON NP-11Vなどでも、動作が軽くなったWindows7ならば動くかもしれないと言うことですし。


・・・買って試してみようかな。

2009-08-09

レビュー:ThinkPadクオリティを受け継ぐキーボード -Lenovo ThinkPlus USBトラベルキーボード ウルトラナビ付-

ついに生産終了のようなので、今更ですがこのおすすめキーボードについてレビューします。


PS-PLAZA WAKAMATSU(若松商会、トップページに記述あり)

「在庫限り 生産完了です。」

この文字を見たときに、ついにこの時がきたかとガッカリしてしまいました。

IBMからlenovoにパソコン譲渡が譲渡された後、長い間モデルチェンジもされず放置されていたこのキーボードは、次期モデルの噂も聞こえずこのまま廃盤となる可能性の高い製品です。

ちなみにこのキーボード、定価が11235円と(私の使っているキーボードでは)ブッチギリで高価です。無線でもなく、キーが光るでもなく、特殊なギミックも持たないキーボードとしては最も高い部類の製品ではあります。


ではなぜお勧めなのか?それは何といっても最大の特徴であるトラックポイントの存在と、ThinkPadシリーズ譲りのキータッチにあります。

最近はタッチパッドを採用しマウスいらずのキーボードが増えていますが、ThinkPadシリーズやVAIO typePで採用されているトラックポイントを採用しているキーボードはおそらくこの製品しかありません。タッチパッドも備えているためパームレスト(手の平置き)の空間もあり、薄いキーと相まってノートパソコンのように「ペラペラ」とした入力が可能です。

しかし、ただ「ペラペラ」としているだけではありません。通常のノートパソコンと比較して深いストロークはしっかりとした打鍵感を生み出し、ノートパソコンのキーボードを流用したキーストロークの浅いキーボードと比較すると差は歴然です。

機能的には、増設用USBポートを2つ備え、音量調節用の専用ボタン、lenovo製品で専用管理機能を呼び出せ、他社製品ではシステム情報を呼び出せるボタンがある程度で特にこれといった特徴的な機能はありません。

また、トラックポイントを使えるようにするためにはドライバをインストールする必要がありますが、Vistaでは一部機種で不具合が生じる事例が報告されているなど(※1、XPでは問題なし)先に書いたように放置されている印象がこんなところにも現れています。

キータッチはThinkPadシリーズのキーボードを使ったことのある方には特に剛性感の不足から不評を買っています。安っぽいという印象も、この剛性感の不足が招くものでしょう。耐衝撃性に耐える高剛性のボディに直付けされたThinkPadシリーズのキーボードとプラスチック製、かつ角度調整用の足を介しているこのキーボードでは差が生まれるのは仕方ありません。それよりも持ち運ぶ際の重量増を防ぐために、金属のシャーシを使わずプラスチック製としたこともある意味「道具」として割り切られたThinkPadシリーズと通じるものを感じます。もちろん剛性感が足りないわけではなく、他のキーボードと比較しても何ら問題は感じません。

一部のThinkPad使いの高い要求は満たすことはできていませんが、少なくともX61というThinkPad使いの私には、デスクトップで使うキーボードとしてこれほど優れた製品はありません。このタイミングでもう一つ確保するかどうか、悩む日々が続きそうです。

(9/8追記)
何と新モデルが発表されました。
詳しくはこちらのエントリで。→新モデル発表!

※1 
特定の環境では本体添付のドライバではトラックポイントとタッチパッドが動かない(私はXP環境で再現)。
レノボのHPから最新のドライバ (http://www-06.ibm.com/jp/domino05/pc/download/download.nsf/jtechinfo/MIGR-66917)をDLしたが現象変わらず。amazonの書き込みより、synaptics社のHP(http://www.synaptics.com/support/drive.cfm)からドライバをDLしたところ解消された。

【関連エントリ】
ThinkPad X61のある生活 まとめエントリ

【関連リンク】
ニッチ過ぎる俺のキーボード選択基準「トラベルキーボード」(スタパ齋藤の「週刊スタパトロニクスmobile」)

【amazonリンク】

ニュース:「lenovo」の新製品「Lenovo G550」発表

もう、ThinkPadと無理矢理紐付けなくてもいいでしょう。

lenovo G550(lenovo社HP)


真っ黒な筐体。
無骨なデザイン。

それに16:9の15.6型HD液晶LEDバックライト付きTFT液晶(最大1366x768)とか、HDMI端子(最上位モデルのみ!)とか、5in1マルチ・カード・リーダー(最上位モデルのみ!)など、マルチメディア機能対応で4万円台(最廉価モデル、最小構成)から、って。

マーケティングなんて不要といわんばかりの男らしさ、脱帽です。

ちなみにブルーレイ内蔵型は無し。
HD画質対応は最上位機種のみ(チップセット内蔵の4500MHD採用のため、それでも非力)。

ソフト買ったり、メモリ増設したり、サポート厚くすれば国産とそう変わらないお値段になる可能性大。

lenovoユーザーだからこそ、AcerやASUSのモデルを見ているからこそ、もっとやりようはあるんじゃないの?と言いたくなる内容です。一昨日ヤマダ電機にパソコンを見に行って、同程度のVAIOやNEC,東芝のノートパソコンを見てきてしまったので余計それを感じる内容でした。

【関連リンク】
レノボ、15.6型ディスプレイ採用のノート PC「Lenovo G550」を発表(japan.internet.com)
レノボ、4万円台からの15.6型ノート「Lenovo G550」(PC Watch)
レノボ、ノートブックPC「Lenovo Gシリーズ」の新製品「Lenovo G550」を発表(CNET Japan)

2009-08-04

ニュース:エントリモデル強化-Nikon D3000-

先のニュースで取り上げたNikon D300Sから随分遅れましたが、こちらのエントリモデルであるNikon D3000についても取りあげます。


このD3000は、機能的にはバリアングル液晶を搭載したNikon D5000からバリアングル液晶を省いたモデルとなっています。ライブビュー撮影も不可能となっている点はやや残念なポイントです。

設定ダイヤルの「GUIDE」(ガイド)メニューから「撮る」を選ぶと、説明に従って設定することで、様々な表現の設定が可能となっています。デジタル一眼カメラの長所は様々な設定をつかいこなしての撮影がありますが、この機能を使えば初心者でも「背景をぼかす」とか、「背景は流すけど、人物はとめる」などのイメージに併せての撮影が出来てしまいます。その他にもセルフタイマーや連写の設定もこちらで可能です。

繰り返しになってしまいますが、デジタル一眼カメラは様々な機能が使える事が魅力ですが、その操作を覚えるのに一苦労ですし、途中で諦めてしまう方も少なくないと思います。その点、このGUIDEメニューを使えば難しい設定を憶えなくてもプロのような効果が使えるのですから、初心者には嬉しい機能ではないでしょうか。

なお、バリアングル液晶が無くなったことで重量は485gと、D5000の560gと比べてかなり軽量に仕上がっています。もちろん上位機種であるD90譲りの動画撮影機能や高感度撮影も無く割り切った感じのある一台ですが、移動する物体のピント合わせに有効な3Dトラッキングや大型背面モニタなど、一部の基本機能については採用されています。

販売価格も3万円ほど違ってくるようなので、D5000で重さに悩む方には比較検討の候補となる一台でしょう。

【関連エントリ】
 ■ニュース:APS-Cフラッグシップ強化-Nikon D300S-
 ■インプレッション:デジタル一眼カメラ Nikon D5000
 ■レビュー:デジタル一眼カメラ Nikon D90
 ■レビュー:デジタル一眼カメラ Nikon D40
 ■レビュー:デジタル一眼カメラ Nikon D50

【関連リンク】
 ■ニコン、“ガイド機能”装備のエントリーモデル「D3000」(デジカメWatch)
 ■Nikon D3000(Nikonホームページ)

ニュース:使い勝手の向上-AF-S DX NIKKOR 18-200mm F3.5-5.6 G ED VR II-

今回のニュースも少し古くなりましたが、Nikonの手振れ補正機能付き高倍率ズームレンズAF-S DX NIKKOR 18-200mm F3.5-5.6 G ED VRが小改良を加えられ、AF-S DX NIKKOR 18-200mm F3.5-5.6 G ED VR IIとなりました。


このAF-S DX NIKKOR 18-200mm F3.5-5.6 G ED VRは広角18mm、望遠200mm(それぞれ35mm換算)というNikonのエントリモデルでのダブルズームキットでの二つのレンズのズーム範囲を1本でカバーできてしまう優れ物のレンズです。レンズ内蔵モーターはスムーズなピント合わせを可能にし、純正品ならではの仕上がりも加えて所有する満足度の高いレンズとなっています。

私はこのひとつ前のモデルであるAF-S DX NIKKOR 18-200mm F3.5-5.6 G ED VRを所有していますが、利便性に優れたレンズで私の所有するカメラNikon D50に付けっぱなしになってしまいました。

ただしこのレンズには弱点がありました。レンズの自重がかなりあるため、下に向けて持ち運んでいるとレンズが伸びてしまうのです。
これに対してNikonの出した回答が、携帯時の自重落下を防止するズームロックスイッチの搭載でした。このロックをかけておくことで自重でのレンズ
伸張を防ぎ、レンズをぶつけての破損を防ぐことが可能となりました。

ちょっと期になるのは、手振れ補正機能の証である「VR」のロゴが赤色から金色に変更になったことです。この赤いロゴはかっこうよかったのですが、金色になって地味になってしまった感があります。



直前のエントリで紹介した「Nikon D300S」とのキットとしても発売されるようなので、D300Sを考えている方には万能レンズとしてお勧めの一本かもしれません。

【関連エントリ】
 ■ニュース:APS-Cフラッグシップ強化-Nikon D300S-
 ■インプレッション:デジタル一眼カメラ Nikon D5000
 ■レビュー:デジタル一眼カメラ Nikon D90
 ■レビュー:デジタル一眼カメラ Nikon D40
 ■レビュー:デジタル一眼カメラ Nikon D50

【関連リンク】
 ■ニコン、「AF-S DX 18-200mm F3.5-5.6 G」をリニューアル(デジカメWatch)
 ■Nikon AF-S DX NIKKOR 18-200mm F3.5-5.6G ED VR II(Nikonホームページより)

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