2013-01-31

【レビュー】FUJIFILM FINEPIX F770EXR 外観編

気がついたら2世代前の機種となっていて、コンデジ業界のライフサイクルの早さに愕然としながら取り急ぎ外観レビューを。

昨年11月に久々にコンデジを購入しました。おもいでばこという製品を入手する機会があり、写真の面白さに改めて気がつくと共にジオタグの面白さもわかってきたので、GPS付で携帯カメラの苦手とする望遠側が得意、かつ夜景もこなせるという条件で選んだのがこのカメラです。


今日は外観のみと言うことで、我が家に唯一存在していた嫁さんのCanon IXY 900ISと外寸を比較しつつ。900ISも今時の製品と比べるとではそれほどコンパクトな部類ではありませんが、それと比べても大きいです。

グリップがあり、かつ総じてラウンド形状なので持ちやすいのですがカメラケースは選びます。


厚みもこんな感じでかなりあります。20倍という望遠ズームを収めているのでこれは仕方ないですね。


横に並べてみると、レンズ部分がいかに厚いかわかるでしょう。それ以外はそこまで出っ張っていません。このレンズ部分、角の塗装がはげそうで怖いです。


ただし性能は文句なく、日々の生活のスナップから正月の帰省、1月に行った沖縄旅行などで大活躍してます。これについては追々書いていきます。


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だいぶ安くなってますので、旅カメラを検討されているにはお奨めです。



もう型落ちとなった次の機種のF800EXRも外寸は全く一緒です(実機で持ち比べもしました)。GPSがWi-Fiになっただけ。F820EXRもおそらくそうでこちらは倍率が18倍になりGPSもWi-Fiも非搭載※Eye-FiでのWi-Fi対応。

F900EXRは高さは減ってますが、倍率が変わってないのでほぼ同じでしょう。こちらもWi-Fi内蔵。但し中身はAF方式の変更などかなり進化してます。

しかし、こうやって並べると外観がほとんど変わってないのがわかりますね。




2013-01-25

【レビュー】DELL XPS12 その1 一風変わった、とても真面目なノートパソコン

当レビュー、まず最初にブログ主がベタ惚れしていることを先に記しておきます。
そして「重い」という最大の欠点に目を瞑っていることも併せて記しておきます。


さて、予告しておいたDELLのXPS12についてレビューしていきます。
後ほど写真も追加しますが、まずはさらりと。


実は私、変態マシンと呼べる変わったパソコンが大好きです。特にモバイルできるもの。

直近では無理矢理Gパンのポケットに入るSONYのVAIO typePなんてものも所有してましたし、Victor InterLink なんて知る人ぞ知る超小型モバイルも当時の収入一ヶ月分以上をつぎ込んで購入したことがあります。

と言いつつ、ド直球なノートPCも大好きです。

仕事で使っている、ありふれた15インチのビジネスノートPCの質実剛健なところも好きですし、既に4年以上が経過したThinkPad X61も愛して止みません。


いいんです、パソコンおたくですから。


変態マシンは見た瞬間、もしくは触れた瞬間に「ビビビッ」と来ます。
ド直球なノートPCは使い始めればじんわりと来ます。

で、このXPS12は前者です。しかし、後者の可能性も秘めています。
まずはこの写真を見てください。


このマシンを知らない方で、何が起っているか理解出来た方は変態かもしれません。
画面が回転してるんです。

もう一度言いますが、画面が回転しているんです。

これがXPS12の根幹を成すものです。

しかし、私が最初に「ビビビッ」と来た理由は違います。

当初、まだカタログ上の上辺な性能しか知らなかったとき「何このキワモノ。DELLってたまにこういうの作るんだよね」と思ってました。

しかし実物を手に取った瞬間、それは「ああ、ちゃんとDELLの製品だ」と感心してしまいました。



マットな塗装の非常に落ち着いたデザイン。縁がアルミなので鞄に何度も出し入れするなかで禿げる心配がありません。

そして手に持つと持った瞬間にわかる剛性感。海外メーカーのノートPCは重い製品が多いのですが、それは時にコストダウンが理由の時もありますが、大抵は剛性に割くためのものだったりします。

そしてDELLはこのコストダウンと剛性のバランスを取るのが比較的うまいメーカーという印象を持っています。Core i5モデルが10万前後(2013/01現在)で、12.5インチの画面が回転するというギミックをつけて約1.5kgに収めたXPS12のバランス感覚はいかにもDELLっぽい。

それに加えて、体感的な薄さがあります。

Windows 8マシンとしてなら、ピュアタブレット群はとにかく薄いです。しかしキーボード付となるとVAIO DUO 11が17.85mm、Let'sNote AXが18mmとそれなりの厚みが出てきます

で、このXPS12は前傾しており8mm~20mmとなっています。最厚部はそれなりですが、再薄部の8mmを持ったときの薄さと剛性感に「ビビビッ」と来たわけです。

ノートパソコンは画面を開けて持ち上げるとき、私はまずキーボード手前を手に取ります。そこに剛性感がないと怖くて気軽に使えません。

また、キーボード側が薄くないとタイピング時にパームレストに手が当たり、長時間の入力では疲れます。同じく前傾で、パームレスト部だけは非常に薄く仕上げたThinkPad X61を長年愛用しているのもそれが理由です。

Windows 8はとかくタッチ操作に焦点が当てられがちですが、私のように仕事でタイピングする人間には従来のパソコンと同様、キーボード入力の快適さはパソコン選定時の大きな要素です。

このXPS12は本当に変わったギミックを持っていますが、ノートパソコンとしての最も大切なキーボード入力に対して手を抜かなかった。そこに「ビビビッ」と来てしまったわけです。



で、実は画面が回転するギミックの良さに気付いてさらにビリビリしてしまったわけですが、それはまた次のエントリで。


→まとめエントリはこちらからどうぞ。


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こちらは2012年10月23日発売の旧型。
今ならかなり安く買えます。
私もこれを愛用しています。

2013-01-24

【感想】docomo dtabとタブレットの普及について

今年のdocomo春モデルでちょっと話題を呼びそうなこの製品。
10.1インチ、解像度1280×800ドットで610gと見た目は標準的なAndroidタブレットです。



しかしキャンペーン価格が1万円前後というバーゲンプライス(3月下旬の発売から9月末までのキャンペーン期間中)。Google Playには対応してるみたいなので、コアなユーザー以外なら普通に使えるタブレットのようなので、docomoユーザーならファーストタブレットとして検討していい機種だと思います。

1万円を切る値段のドコモ初Wi-Fi専用タブ「dtab」(ascii.jp)
>なお、Google Playも利用可能だ。

性能的には1.2GのクアッドコアCPU、内蔵メモリ8G、フロント100万画素、リア300万画素のカメラと正直貧弱です。ただGPSがついているので、テザリング対応のスマホユーザーの「拡張モニタ」的な使い方が可能だと思います。組み合わせるスマホはテザリングを考え、大容量バッテリーのOptimus G Pro L-04E(ただしバッテリー交換不可)か、バッテリー交換可能なものなら最大の容量で、かつ高性能なARROWS X F-02Eあたりがよさそうです。

自分はタブレット機が
 ・ThinkPad Tablet 2(Windows 8、10.1インチ)(注文中)
 ・初代iPad(iOS5、9.7インチ)
 ・Nexus 7(Android4.2、7インチ)

と3枚あるし、それそのものが準タブレットなGalaxy Noteを使っているので食指が動きませんが、docomoユーザーでAndroidに拒否反応を持ってない人なら良いんじゃないかと思います。

ただ、SPモード非対応が解せません。

ホームユースに向けた10.1インチのWi-Fiタブレット「dtab」(ケータイwatch)
>なお、spモードメールやドコモメールは利用できない。

GmailやHotmailのようにマルチ端末受信が出来ないのは自分にとってネックなので、これ実現してくれたらちょっと考えました。

このようにキャリアがサービスに舵を取り、戦略的な低価格タブレットを提供してくれるのはユーザーとしては歓迎すべき事です。

このdtab以外にも、販売のフロントとしての性格を持つamazonのKindle Fireや、googleのサービス提供の戦略製品であるNEXUSシリーズなど、iPad以外のタブレットが普及するにつれてタブレットの価値を知る人が増えれば、その上で動くサービスも充実していきます。

いよいよPC(パーソナルコンピューティング)の意味するものが、パソコンではなくタブレットになったという時代に突入した、と感じます。なんだかワクワクします。

今日はそんな感じで。

2013-01-18

【レビュー】【予告】遅れてやってきた大物、DELL XPS12

昨年、筍のように各社から発売されたWindows 8関連のムック。
実はあまり掲載がされなかった端末があります。

それがこれ、DELLのXPS12です。


比較記事にも殆ど出てこなかった、ある意味「出遅れた」Windows 8パソコンです。



ぱっと見、普通のノートパソコンです。

画面サイズは12.5インチ。
重量は1.5kg。
厚みは15~20mmとかなり薄いです。

Ultrabookの要件を満たす、可もなく不可もなくという感じに見えます。
海外メーカー(特に台湾や中国勢の比較的安価なノートパソコン)にありがちな、薄くて重いごく普通のノートパソコンのように見えます。

・・・違います。

最初、特徴や仕様を見たとき「何じゃこりゃ」とハナから選択肢から外していた製品でした。

・・・良いんですよ、これが。



例えば性能。

処理性能も、構成次第ではCPUにCorei7 3517U(2コア4スレッド 最大3.00GHz)、メモリ8GB(DDR3デュアルチャネル)、SSD256G(2013/01/07現在)という奢った構成が可能です。しかも安いです(個人的な主観です>価格はこちらで確認を)。

なにより12.5インチの液晶パネルの解像度は先に挙げた製品のように1366*768ではなく、1920*1020のフルHDだったりします。タブレットを電子書籍端末とするには、この高解像度は十二分に魅力的な要素です。

絶望的な発売延期が続くThinkPad Tablet 2を待つ間、とっかえひっかえいろんなパソコンを試してましたが、このパソコンは想像もしていなかった「使い勝手」を提供してくれるマシンでした。そんあんわけで年末年始にパソコンをじっくりと使い込んだので、暫くの間これに冠するエントリを挙げていこうと思います。

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2013-01-17

【レビュー】富士通 STYLISTIC QH77とARROWS Tab Wi-Fi QH55/Jの比較

ここ数回、富士通が発売した2台のWindows 8タブレットのSTYLISTIC WQ2/J(店頭モデルはQH77)とARROWS Tab Wi-Fi WQ1/J(店頭モデルはQH55/J)についてレビューしてみましたが、それぞれに個性があり、そして富士通が何故このタイミングで2台のWindows 8タブレットを世に出したのか何となく見えました。



今回はこの両機を比較しながらその点について書いてみようと思います。

まず、一番感じたのはWindows 8タブレットを実現するにあたり、CPUやメモリ、SSDなどのハードウェア側の進化がまだまだ必要だと言うことです。

たとえばCPU。ARROWS Tab Wi-Fi WQ1/Jに採用されたCPU、Atom Z2760は省電力性に優れた素晴らしいCPUですが、メモリの上限の制約(2Gまで)や絶対周波数の不足など物足りない点があります。



また、STYLISTIC WQ2/Jに採用されたCPUのノートPC用Core iシリーズは、歴代のIntel製CPUの中では最も消費電力が抑えられつつ、かつターボブースト機能によって瞬間最大周波数を上げるなど、性能的にも優れた製品です。

しかしとにかく軽量化を求められるタブレットではまだまだ消費電力のダイエットが必要で、その結果タブレット側の重量が約850gとやや重めになってしまっています。



また、パソコンとタブレットの何れにも対応できるWindows 8というOSの立ち位置も実は難しいと感じました。

ARROWS Tab Wi-Fi WQ1/Jはタブレットとしての完成度がとにかく高く、個人的にはWindows 8タブレットの中でベストバイの一台に挙げられます。しかしフルサイズのWindowsが動かせるため、どうしてもマウスとキーボードが欲しくなる瞬間が出てきます。



それに対し、キーボードドックを備えたSTYLISTIC WQ2/Jはノートパソコンとしての完成度も非常に高く、どちらかというとタブレットモードではなドッキングさせた状態で持ち歩きたくなる製品です。しかしその状態ではタブレットが提供する「軽快さ」がどうしても今一歩となるように感じました。



つまり、富士通はWindows 8タブレットについてそんな状況を踏まえ、「タブレット側」と「ノートパソコン側」のそれぞれの回答として用意した、と考えています(これは私の個人的な意見です)。





長い時間ノートパソコンとして使う方なら、お奨めは間違いなくSTYLISTIC WQ2/Jです。ノートパソコンとしての完成度は高く(特にキーボード)、USBやHDMIなど各種端子も不足無く用意されているので不満は全く感じません。タブレット側だけ持ち運べばどんなノートパソコンよりも軽く、簡単な入力はソフトウェアキーボードで済ますことが出来ます。

それに対して、web閲覧などをメインにしているライトユーザーなら、とにかく軽量で長時間駆動のARROWS Tab Wi-Fi WQ1/Jがお奨めです。動画編集などの絶対的な性能を求める作業は厳しいですが、私がパソコンを利用する中でそのような絶対性能を求める時間はほんの僅かです。むしろどこにでも運べる気軽さの方が大きなメリットになります。



これはどちらも不足している、という話ではありません。それぞれが性能的な長所を生かした製品となっていて、富士通から自分の使い方に合わせて選んでみませんか?という提案なのだと思います。超小型モバイルを長年作って来た富士通らしい「実直」な提案だと思います。

絶対性能ではなく、それぞれに込められた使い勝手を検討する。そんな選び方をすれば、殆どのユーザーはこの2台をじっくり検討することで自分にあったWindows 8用タブレットを選ぶことが出来ると思います。



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ARROWS Tab Wi-Fi QH55/J
 
ARROWS Tab Wi-Fi WQ1/J(カスタムメイドモデル)


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2013-01-16

【レビュー】富士通 STYLISTIC QH77(Windows 8タブレット)その2

前回の記事に引き続き、富士通 STYLISTIC WQ2/J(カスタムモデル、店頭販売モデルはSTYLISTIC QH77)のレビューをしていきます。

前回はキーボードやセキュリティ、使い勝手などをビジネス的な視点で見てみましたが、もう一つ忘れてはならないのが剛性感です。

本体の剛性感はもちろんですが、このようにキーボードがおまけ的な分離ドックになっているものは剛性にはあまり期待できない場合があります。

しかし、このように角を持っても、たわみ感が全くありません。その分軽さは感じられませんが、ヘビーに持ち歩く方ならこの剛性感の方がより重要なような気がします。


そんなビジネスマシン的な要素を反映しているのが、この500万画素のフロントカメラかもしれません。性能的にはカメラです。※カメラ横の白い部分はフラッシュではなく状態表示のインジゲータ。


最新のスマートフォン事情に明るい方なら今時500万画素か?と思われるかもしれませんが、あのiPhoneだって4までは500万画素でした(最新型でも800万画素)。メモ代わりに手書き文書を撮影するにはこれぐらいの画素数で十分ですし、むしろやたら高画素化したカメラでの撮影はデータが大きいため保管場所に悩むというデメリットが発生します。

ビデオチャット等に使うインカメラも92万画素と標準的なもの。

こうやって説明すればするほど、「質実剛健」という四字熟語が似合うマシンだったりします。Windows 8はビジネス用途ではいかがなものか?という評判もありますが、このSTYLISTIC QH77を使っていると「Windows 8の能力をきちんと引き出すパソコンさえ作れば、むしろ良いんじゃないか?」と思えてきます。

最後に、タブレットモードの使い勝手について。

キーボード・ドッキングステーションとの合計では約1.7kgと、11.6型のノートパソコンとしては非常にヘビーなこのマシンはタブレット側だけで持ち運ぶことを考える方も多いと思います。その場合、重量は約850gとだいぶ軽くなります。

しかし、ふだん初代iPad(純正ジャケット込みで800gぐらい)を使っている嫁さんに持ってもらったところ、特に縦方向に持つと「重い」と一言。




これは16:9と縦長の画面なので、重量バランスが上の方にあることが原因だと思います。写真では下部の方を持っていますが、真ん中辺りを持つとだいぶ改善されるようです。購入時には実機で色々持ち位置を試してみてください。

そんなわけで、同じWindows 8タブレットでも前々回レビューしたQH55とは全く別物という印象の一台でした。

そこで次回、この2台について比較してみようと思います。どちらが良い、ではなく、パソコンをどのように使うかで検討する機種が変わる事がわかると思いますよ。

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STYLISTIC WQ2/J(カスタムメイドモデル) (ハイスペックモデル)

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2013-01-10

【レビュー】富士通 STYLISTIC QH77(Windows 8タブレット)その1

以前レビューした富士通Arrows Tab QH55に引き続き、今回はその兄貴分にあたる富士通 STYLISTIC QH77をレビューしてみます。


この2台のWindows 8タブレットパソコンは、同じQHシリーズでありながら冠しているブランドが異なっています。そしてその違いがキャラクターの違いを表しているのがとても興味深い製品達です。

携帯電話やAndroidタブレットと同じ「Arrows」を冠しているQH55は、非常に軽く持ち運びがしやすい、カジュアルに使える製品のように感じられます、しかしビジネスPC等で使われていた「STYLISTIC」を冠したQH77は、ビジネス用途での使い勝手をよく考えられて作られている全部入りパソコンに仕上がっています。

例えば、個人用途では絶滅寸前のモニタ接続端子であるアナログRGB端子がドッキングステーションを兼ねているキーボード側に配置されています。




高価なプロジェクタはまだまだRGB端子しか備えていないものも多く、また景気の悪化により企業ではRGB端子が使われている初期の液晶モニタも現役で活躍しています。プレゼン時やノートPCスタイルでのセカンドモニタとしての利用ではこの端子の有無で利便性はぐっと異なります。もちろん個人用途でも、古いモニタを生かせるこの端子が必要な方もいるでしょう。

ログイン時の認証に使われる指紋センサーの搭載もそんなビジネス用途を考えられた一つでしょう。



セキュリティーの観点では指紋認証は非常に堅牢な仕組みです。QH77のように持ち運びされることが前提のパソコンでは大きな武器となります。個人用途でもこの仕組みがあれば、紛失時にさまっざまなプライベート情報が漏れにくくなるので安心感があるでしょう。

また、キーボードと画面の間にある緩衝用のゴムも「こんな所まで?」というほど配置されているように感じます。たわみの少ない構造なのにここまで気にしてくれていれば、気兼ねなく合体させたまま持ち歩けます。




ボタンやIFも充実しています。アナログRGBだけではなくHDMIやUSBなど、パソコンとして必要なものは一通り揃ってます。それもタブレット(画面)側にそのほとんどが備わっているので、ちょっとした持ち運びならキーボードドックを持ち歩かなくても問題は感じません。


音量などのダイレクトに操作できるボタンが多いのも、忙しいビジネスシーンだけでなく初心者にも優しい機能だったりします。この辺りはらくらくホンなどを作る、目の付け所が(某社)な富士通らしい点だと思います。



多くの軽量Windows 8タブレットでは省かれているフルサイズのSDカードスロットも、もちろんタブレット側にきっちり備えています。キーボードジャケットが無くても一通りのポート類がタブレット側にあるのは、持ち運び時にキーボードをあまり使わないユーザーに易しい設計だと思います。



ちなみに、QH77には(本当は違うのですが)ストラップホール的な使い方のできる穴までついてます。正確にはスタイラスペンを本体に繋いでおくためのものなんですが、ここにストラップをつけておけば(おそらく強度的に富士通のサポート対象外ですが)ちょっとした安心感が生まれそうです。出来れば公式にサポートできるよう、改良して欲しい点です。難しいとは思いますが。。。



ヒンジはこの通り、本体を持ち上げる格好になります。これにより角度が出来るので、薄いキーボード側と相まって入力はしやすいです。


支えの部分には、やはり緩衝材のゴムがついています。位置的にプラスチックを使うのもありだと思うのですが、ゴムの方が安定度も高まるので個人的には好みです。


ちなみに、最もビジネスPC「らしい」と感じたのがこのキーボードです。「ふわっ」と「カチッ」の中間のようなキータッチは、連続入力でも指への負担が非常に少なく感じました。この辺りはビジネスPCも多く手がけている富士通のノウハウを感じます。仕事する人は大量に入力しますからね。カチッとしたタッチも好きですが、実は長時間入力するのにはこういうタッチの方が疲れないんですよね。この辺りはビジネスモデルも多く手がける富士通らしさを感じました。


キーは小さめですが、アイソレーション型式なので窮屈さは殆ど感じません。レイアウトもそれほど特殊なものはなく、どんな機種から乗り換えても違和感がないでしょう。



キーボード側のバッテリーは着脱可能で、非常に薄いです。


バッテリーライフが公称で10時間強(CPUにより多小差がある)、このバッテリー側で半分ちょっとを受け持っているので、もう一つ予備バッテリーを買えば(さすがに15時間以上働く人は少ない、と考えて)外出続きの方でも一日中パソコンを使えるでしょう。


また、このQH77の特徴にペン入力をサポートしていることが挙げられます。このペンはキーボードドック側に収納が可能です。


欲を言えばタブレット側に収納してほしいところですが、そうすると本体がさらに厚くなったり、ペンが使いづらいほど細くなったりするので難しいところなんですよね。このペンは適度な太さで使いやすさでは全く問題ありません。単6電池1本で駆動するので充電池が使える点も好印象です。(※2013/04/15 コメントで指摘をいただいたので、電池を正しい情報に更新)




ペン先も非常に細く、細かな指定も楽にできます。


Windows 8でもビジネス用アプリはデスクトップモードのものが多いのですが(次期Officeの2013もプレビュー版ではデスクトップモード用アプリ)、それらはマウスの利用を前提としているため指先では難しい細かな指定が必要となります。しかしこのペンならあれば困ることはありません。


少し長くなったので、カメラや剛性感、タブレットモードの使い勝手などは次回のエントリに続きます。

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