2010-11-26

Sony Readerが別に終わっていないと思う理由

小飼弾さんがひどく怒ってらっしゃったのですが、iPad(3G)もKindle3も所有しているユーザーとして反論してみます。

Sony Reader がやはり始まる前から終わっていた件(404 Blog Not Found)

まず、UIやインターフェースも達かめてないのに断罪するのはいかがなものかと思います。SONYはアメリカでは電子書籍端末のシェアでは地位を確立しているので、それをベースにしたこの端末の操作性はが酷いとは思いません。むしろKindle3と違いタッチパネルを採用したことにより、ショートカットを駆使したり、数字をshiftキー同時押しで入力しないで済みそうな点は歓迎したいです。ページ指定の移動でこれ、凄いストレスなんです。

あと、現状ではKindle3では基本的にネット経由で日本語の書籍は買えないのでここでは比較のしようがないです。もしSony Readerが同じ機能を有したとしても、3Gは無料というわけにはいかないでしょう(Kindle3は3G回線で書籍を購入しても通信料がかからない)。つまりコストを上積みする必要が出て来るので、せめてWi-Fiが限度になります。

Wi-Fi機能があれば、新しく用意するマーケットから直接ダウンロードさせる事は可能なはずです。この点は確かにSony Readerがサボってると言う主張は正しいと思います。

しかしコンテンツホルダーが出し渋ってる現状では、どこまでのラインナップが揃うかは未知数です。
すると母艦となるPCで自炊をして紙書籍をPDF共化あれこれ工夫をしないといけないので、PCという母艦で管理するという選択肢は有りなのではないでしょうか。ただしいちいちケーブルに指すのは面倒なのでドックは出してほしいところですが。

Macが考慮に入ってないのは、VAIOという資産があるからかと。ただし最初にWindows版しかなくても、後からMac版が出て来る可能性だってあります。あのiPodだって、母艦となるソフトのiTunesは最初はMac版しかなかったんですから。

あと、iPadと比較すると機能差と価格差がありすぎます。大きさも違うし、別ジャンルで良いかと。

というわけで、日本の残念なコンテンツ事情を考えるとあまり気にならない仕様のような気がするのです。ただし管理ソフトがどこまで仕上がっているかによります。

あと、今後コンテンツをどこまで揃えていけるのかが生命線なので、ここは頑張ってほしいところです。SONYは過去にコンテンツを保護するあまり何度か失敗をしているので、同じ轍を踏まぬよう頑張ってほしいところです。

・・・と、アンチSONY信者に怒られそうな記事を書いてしまいましたが、この機に乗じて各社が電子書籍端末をどんどん出してくれないとコンテンツホルダーを動かすことは出来ません。SONYも社内が一枚岩ではない(と、出て来る製品見てれば分かる)ので、電子書籍端末担当者は是非頑張って下さい。

と、そんな感じでおしまい。

【関連リンク】
  ・Apple iPadまとめエントリ
  ・Amazon Kindle3 まとめエントリ

2010-11-21

【レビュー】Nikon COOLPIX s1100pj その2 プロジェクターについて

さて、Nikon COOLPIX s1100pjのレビュー第2弾はプロジェクタの性能です。このカメラの最大の特徴であるプロジェクタ機能の能力をまずはごらんあれ。


以下、我が家で到着した日にあちこちに表示させてみた結果です。まずは廊下に表示。日中だとこんな感じで、まぁ写るけどちょっと厳しいなぁと言う感じです。


次に真っ暗な風呂に移動。おお、なかなかいいじゃないですか!細かなところまでくっきりはっきり見えています!


距離を取ってもこの通り。14ルーメンと暗くても描画能力はなかなかと感じます。解像度がVGA(640*480)と低いのも、サイズも小さいのであまり関係なさそうですね。ちなみに縦縞になってしまってるのは、我が家の風呂の壁がそうなってるためです。


次はやや暗い脱衣所。明かりを感じる程度なら問題なく表示できそうです。あとはどのサイズでどれだけつかえるか、というのは後々細かく検証したいところです。


ちなみにこちらは電気をつけたところ。先ほどの廊下程度ですね。


あと、日が差し込んでいる居間では超至近距離でやと表示できるというレベルでした。

と、取り急ぎあちこちに表示させた結果でした。思ったより使えそうですね。

次回は撮影取って出しを。旅行にも行くので色々試してきます。

【関連リンク】
・【レビュー】Nikon COOLPIX s1100pj その1 開封式

・「Nikon COOLPIX S1100pjタッチ&トライ」ブロガーミーティングに
 参加してきました 前編


・「Nikon COOLPIX S1100pjタッチ&トライ」ブロガーミーティングに
 参加してきました 後編

【レビュー】Nikon COOLPIX s1100pj その1 開封式

本日(もう昨日)AMN様とNikon様のご厚意によりNikon COOLPIX s1100pjをお借りする事が出来ました。


ちょっと裏話ですが、実は借用を申し込んだ全員は難しいと最初聞いていたのですが、Nikon様のほうで全員分揃えていただけたのだとか。その心意気に応えるべく、がっちりレビューします。

クロネコヤマトの段ボールを空けるとそこには製品の箱が。借り物とはいえ開封式は感動や喜びがあります。


箱は上部にマニュアルやソフトウェアのCDが入っています。これはNikonのカメラ共通かな?


更に空けていくと袋に包まれたカメラのお出ましです。付属品としてストラップ付きタッチペン、データ連係用USBケーブル、AV出力ケーブルなどがあります。とりあえず買えばプロジェクタ内蔵カメラを楽しむ準備はOK!て感じですね。


さて、次回はプロジェクタ機能について取って出し(表示出し?)レビューします。プロジェクタの性能については店舗ではなかなかチェック出来ない部分ですので色々試してみたいと思います。



【関連リンク】
・「Nikon COOLPIX S1100pjタッチ&トライ」ブロガーミーティングに
 参加してきました 前編

・「Nikon COOLPIX S1100pjタッチ&トライ」ブロガーミーティングに
 参加してきました 後編

2010-11-20

【レビュー】ARTDio FORMURA E(液晶クリーニングキット)

AMN様でプレゼントキャンペーンをしていたので申し込んでおいた液晶画面のクリーニングキットが当選したので、iPadで試した感想をレビューしておきます。


結論は買い。なんというかこれ、タッチパネル全盛時代だからこそまずは知ってほしい的なツールです。

さて、パッケージはこんな感じです。本体と補充液が入ってます。


それではさっそくiPadの液晶の清掃に入ります。iPadを数ヶ月ぶりにケースから出したので記念撮影。


なんというか、指紋汚れでベッタベタです。非光沢の保護フィルムを貼ってますが、今回はその上から試してみます。


クリーニングはまずハケでほこりを取ることから始めます。ブラシがすごく柔らかくて、これなら傷つきやすい保護フィルムでもある程度は大丈夫そう。



次に本体からクリーナー液を取り出します。ちょっとかっこいい。

ふたを外して・・・


パッドにシュシュと吹きかけます。


後はコシコシと拭いていきます。力を入れなくてもパッドの目が細かく、クリーニング液で滑りが良くなってるので力はほとんど入れてません。


ちょっとわかりにくいかもしれませんがピッカピカです。私はフライドチキンを食べながら操作をすることもあるのでその油汚れ跡はさすがに残ってましたが(おいおい)、指紋汚れは綺麗さっぱりです。しかも勝手に乾いてくれるので手間いらず。使い終わったらスプレーを本体に収納しておしまいです。


あと、吹き終わった跡気持ちサラサラ感が増したような感じです。綺麗になっているというのもあるんでしょうけど、何となく綺麗さがよりましたような感じで良い気持ちでした。

補充液もたっぷりあるので、一度買えばかなり長持ちしそうです。amazonで確認したら予約もしてるみたいなので、気になった方はちょっと試す価値ありだと思います。

【amazonリンク】

液晶画面クリーニングキット FORMULA E ホワイト CKー102

2010-11-15

ScanSnap S1100、小さくてビックリ。

こりゃスゲェ。と思わず言ってしまいました。

世界最小クラスのドキュメントスキャナ ScanSnap S1100(engadget)

重さ350g、USBバスパワー駆動--個人向け文書スキャナ「ScanSnap」新機種(CNET JAPAN)

ScanSnapシリーズ最小、持ち運び使用にも便利なドキュメントスキャナ「ScanSnap S1100」新発売(GIGAZIN)


なんと言ってもそのサイズにびっくり。寸法は273×47.5×34mm、重さ350g。片手で握れるなんてどれだけ細いんだろうという感じです。


ただし性能はそれなりでA4対応はしてますが
 ・片面読み込み
 ・ADF(原稿自動送り)無し

と自炊向きではありません。しかし「Evernote」や「Google ドキュメント」、「Salesforce CRM」などの連携機能はさすが新製品と思わせますし、ADFが無い代わりにまっすぐに給紙をさせて会員カードなどで使われるプラスチックカードが読み取りできるようにするなど工夫も凝らされています。

Canon DR-150で満足してるので購入意欲はそそられませんが、気になる一台ではありました。

【関連リンク】

■日々自炊(スキャン)に追われる日々-DR-150のある生活-
■Canon imageFORMURA DR-150を購入しました→開封式。

「Nikon COOLPIX S1100pjタッチ&トライ」ブロガーミーティングに参加してきました 後編

さて、「Nikon COOLPIX S1100pjタッチ&トライ」ブロガーミーティングに参加してきました 前編の続きです。


今回は実際に手にとって試した感想をまとめていきます。司会の進行を無視して弄くり回していたら、親切そうな方(すいません、お名前聞きそびれました。多分Nikon関係者)が不躾な質問に答えてくださって、カタログやWeb界隈で解消できなかった疑問がほぼ解消されましたのでその辺を重点的に。

■動画がプロジェクターで表示できる

カタログで確認できなかった点がこれ。撮影したMotionJPEG形式の動画はカメラの再生機能でOK、それ以外の動画はPCで表示させ、それを映し出す事で可能になるそうです。ただしPC側のスペックが3GHz以上との事でしたので、非力なマシンではちょっと難しいかも。そのあたりは試してみないとわからないですねぇ。試したいですねぇ。借りてみないと(以下自粛)。

ただし表示能力がVGA(640*480)なので高画質な表示が出来るわけではありません。あくまでも外出時にちょっと見たいしたい時に使うものと割り切った方が良いでしょう。映画などを外出先でもっときれいに見たいならiPad(1366*768)のようなを使えばより高画質で楽しめますし。

それにニコニコ動画やYouTube等で高画質であることがコンテンツの善し悪しを決めるわけではないですよね?というわけでこんな些細な性能の差が気になる方は買わない方が幸せだとはっきり言っておきます。高いお金出して専用のプロジェクターを買いましょう。

■プロジェクターの投影能力はそれなり(頑張ってるけど)

前モデルと比べて光量40%upとはいえ、14ルーメンと据え置き型とは比較にならないほど小さな光量(価格.comのプロジェクターランキングでは、投影する光量が据え置き型では200~4200ルーメン)なので過度な期待をしてはいけません。明るいところでは、近接での利用にとどめましょう。

とはいえモバイル型の専用プロジェクタと比べればほぼ同程度の光量ですし、47インチの大きさで投影が出来る能力を持っているので侮りがたいパワーではないでしょうか。バッテリーで連続1時間、専用のACアダプタ(別売)を使えばそれ以上の連続投影が可能で、熱に応じて光量を調節する機能も備えているそうなので連続での利用も問題ないはず、と小宮山様から伺いました。

■ビジネスツールとして優秀

プレゼン資料の止め絵ならば、前述の性能についても全く問題なくなります。例えば仕事で空きスペースで小MTをする際にはすごく便利なツールです。これは先述の親切な方もそのような需要がある事を言っていたので間違いないでしょう。建設現場などでは資料として撮影した写真を使うと聞いた事がありますが、数人ですぐ見たい時にはこのカメラを使う事でよりスピーディーに仕事を進める事が出来るのではないかと思います。

これはカメラの基礎体力があるからこそ言えます。あの薄いボディに光学ズーム5倍+最大ISO感度6400。記録するための性能としては十分です。とはいえ、レンズのF値が暗いとか、撮影素子が小さいとか、撮影する写真に芸術性を求める人は買わない方が幸せだとはっきり言っておきます。素直にお金出してD3X買ってください。

iPadもプレゼンツールとしては優秀ですが、このプロジェクタも使い方次第で商談を盛り上げたり、MTをより活発させるツールとして役立つツールになるような気がします。

■その他性能

カメラの機能としてはまとめると以下のようなスペックになっています。
 ・広角28mm望遠150mm 光学5倍ズームレンズ(f3.9-5.8)
 ・14.1メガピクセルCCD撮影素子
 ・ISO6400までの高感度撮影※3M
 ・手振れ補正VR機能(レンズ+電子式)
 ・マクロ撮影:最近で約3cm
 ・連写機能:約0.9コマ/秒、最大4コマ
 ・3インチ46万画素背面液晶モニタ

カメラの基本性能はコストを抑えるべきは押さえつつ必要な部分はしっかり押さえてある感じです。こんな飛び道具を作ってもそのあたり真面目に作ってしまうのがNikonらしいです。この中ではf値がいまいちという声も聞こえてきそうですが、ISO6400と組み合わせれば経験上それほど致命的となるものではないと思います(ISO3200と6400では、解像度が14Mではなく3Mになってしまうのが残念ですが)。
あと、電池の持ちは公称で220枚となっているので、ちょっとしたイベントで使う程度なら大丈夫でしょう。私は電池の持ちでは定評のあるD40(古。)をつかっているのでちょとと心許ない感じもしますが、コンパクトカメラならこんなものだと思います。

ピント合わせもそこそこ優秀でした。ピント合わせをほぼオートに頼るコンデジではこれは重要なポイントですが、プロジェクター機能を試すため照明を落とした中で撮影を試したところピントが合わないと感じる事はほとんどありません。

操作についてはタッチパネルで完結できるようになっていますが、短い時間ではどこに何があるのか憶えきれなかったので使い勝手がどれほどのものかはコメントを控えておきます。このあたりはフルタッチ操作のs50からの継承になっているようには感じました(実はこのモデルも借りて使ったことがあります)。

なお、このカメラをPCと接続して使うには専用ソフトのインストールが必要なので、人のパソコンでちょっと繋いでプロジェクターとして使うのは難しいと思います。あくまで自分のパソコンのツールとしての立ち位置になるでしょう。

■まとめ

絶対性能はカメラ専用機、そしてプロジェクター専用機に劣る部分が多々あるカメラです。しかし実用性とコストパフォーマンスのバランスが上手くまとめられた結果、「プロジェクター付きカメラ」としていずれの機能も十分合格点を出せるレベルに仕上がっているように感じました。

今回のイベントでは「どのような使い方が考えられるか?」というテーマがありましたが、一人で使うものではなく多人数で楽しむツールとして使うものだと感じました。「見る」ではなく「見せる」ツールとしてプロジェクターがあり、見せるものを撮影するためにカメラがある。誰かと映像を見て楽しむ事が出来なければこれを買っても後悔するでしょうが、例えば家族がいたり、恋人がいたり、友人や仲間など、一緒にいる誰かがいる人にはいろんな使われ方の可能性を秘めていると思います。もちろんビジネスツールとしても。

なので、Nikonの広報担当者には何か上手いキャッチコピーを考えてもらいたいものです。PomeraやiPadのように「今までにない」カテゴリの製品ですから、その辺りがわかりやすく表現できれば良いのではないかと思いました。個人的には各種SNSなんかで公式コミュニティを立ち上げて、所有者の楽しみ方を公募するとか。選択肢がこれしかないのですから、楽しみ方がヒットすれば買ってもらえると思うのです。

というわけでブロガーミーティングのエントリはおしまいです。




【関連エントリ】
 ・パソコンとそれに繋がるもの デジタルカメラ

2010-11-11

「Nikon COOLPIX S1100pjタッチ&トライ」ブロガーミーティングに参加してきました 前編

昨日はAMN様主催の「Nikon COOLPIX S1100pjタッチ&トライ」ブロガーミーティング ~撮る×映すを体験しよう~に参加してきました。ちょっと風邪気味で万全の体調で無かったことが悔やまれますが、まぁそんなことも言ってられないのでサクサクと纏めます。今日はミーティングの概要と感想について。

最初にこのミーティングの主役だったNikon COOLPIX S1100pjについて。このカメラはプロジェクターとして使える変わり種のカメラで、撮影した写真をその場で写しだしてみんなで楽しむことが出来ます。商品企画も楽しむ道具としてされたそうなので、どのように「遊ぶか」を思い付くかがポイントとなる製品でしょう。ホームパーティや結婚式の2次会なんかで絶対受ける機能だと思いますし、買ったら私はパーティで必ず使います。

そして、使ってみた感想は最高でした。正直欲しい。今回のエントリで使用している写真は望遠が足りなかったり明るさが不足しているものがありますが、それらは私物のCanon IXY900ISのもの。異様にきれいなのはお借りしたCOOLPIX S1100pjで撮影したものです。そのあたりは次回のエントリに譲りますが、カメラであることに手抜きはないぞ!というメッセージはしっかりと受け取りました(笑)。



実は昔、Nikonでタッチパネルを始めて導入したCOOLPIX S70を借りたことあるんですが、ピント合わせ、発色、そして暗所撮影への対応などどれも格段いパワーアップしてます。個人的にコンデジ最強のCanonの製品と比べても遜色ないじゃないかとビックリ。クリスマスに俺様プレゼントに買いたいので、もしお借りできれれば嫁を口説く大きな材料になるので、AMNとNikonの皆様是非是非よろしくお願いします(こら)。

閑話休題。

ミーティングの流れをざっとおさらいします。

毎度おなじみのAMN代表、徳力様の挨拶。あれ、声がおかしいと呟いてた様な気がしてたんですが、相変わらずの美声です。



余談ですが飲食はこのビル内で禁止ということで、今回は残念ながら食事はなし。AMN様主催のブロガーMTは食事がうまいので、ちょっと残念でした。

次に、このカメラを担当されたNikonプロダクトマネージャーの小宮山氏よりカメラが生まれた経緯について。


Nikonはカメラだけではない、というところからお話がスタート。ちなみにNikonは実直なカメラ作りだけでなく。こんな風に飛び道具的なものを作る企業風土を持っています。あと、会社の創業はロシア革命と同じ年とか、カメラはスペースシャトルなどにも使われている、というThinkPadと同じような売りなど、Nikonの豆知識を織り交ぜつつこのカメラについて解説がされていきます。このあたりの説明は、後述の開発担当者のところで併せてお伝えします。

というわけで、製品の具体的な話をしていただけた開発担当者の後藤様と高橋様。


写真左が後藤様。95年入社ということなので、おそらく私と同年代ぐらい、働き盛りです。これぐらいの年代が会社の中心にくるようになってきたんですね。設計畑一筋のエンジニアさんで、初代のNikon COOLPIX S1100pj責任者です。
右が高橋様。今回実際に触れてきたCOOLPIX S1100pjの責任者です。05年入社ということで若手ホープというところでしょうか。でも2時のパパ、30歳(中途入社?)。初代から開発にはタッチされていたようで、この製品は子供より先に作ろうと思ったら後になってしまったほどの難産だったようです。

さて、製品開発の発端について。このモデルは元々アイデアコンテストの一つだったそうです。自動車メーカーのホンダみたいですね。開発に当たっては文字情報だけのまっさらなところから始まり、アンケートを重ね、プロジェクターの性能などを決めていく手法を採用したと軽く説明していましたが、これを、まとめるのって大変なことなんですよね。ちなみに初代の責任者である後藤様のアイデアではないそうです(笑)。

このユニークなカメラの開発でもっとも頭を悩ませた問題が小型化だったようです。通常のデジタルカメラは1年程度で作られるところが、これは3年もかかってしまったというあたりにも苦労が忍ばれます。で、下の写真が試作一号機。


実はこれプロジェクターだけの機能しかありません。あえて名乗るなら零号機といったところでしょうか(某巨大ロボットみたいですね)。

で、これにカメラをつけたものが下のもの。既製品のカメラであるCOOLPIX S50に穴を開け、無理矢理組み込んだらしいのですが、ただでさえ集積化が進んだコンデジにプロジェクターを押しこんだのですから口で言うほど簡単じゃないはずです。


この実用的なものができるまでに1年半。やっとスタートラインにたったというところです。この試作品を見て、ようやく小宮山様からGOが出たそうです。ここからが各種機能の向上にはいり、さらに商品化に一年半。こうして産まれた初代を更に1年かかってビッグマイナーチェンジしたものがS1100pjになります。下の写真手前がS1100pj、奥が初代の1000pjです。


S1100pはデザインのブラッシュアップやマーケットの声を盛り込んで各種機能を追加されていったようですが、最も力を入れたのがプロジェクターの明るさのアップ。光量40%アップを勝ち取るために予算的にも会社に怒られるぐらいがんばったそうです。。。そうですよね、これだけ性能アップをさせるには。

今回はこのような基本性能の向上だけでなく、タッチパネルの採用で操作性の向上を追加したり、またPCと接続してサブモニタ的な使い方も付与するなど、プロジェクター内蔵カメラという独創的なジャンルのこの製品を魅力あるものにするための様々な工夫がされています。Nikonが1997年に発売したデジカメ第一号機がフィルムカメラのような形状ではなく携帯電話のような縦型カメラだったというエピソードからも伺えるように、新しいジャンルには新しく機能を再設計するというDNAがこのプロジェクター内蔵カメラにも反映されているような気がしました。
と、開発秘話的なものを紹介しつつ今回はここまで。

次回はこのあと貸し出された1100pjを弄くり回した感想と、キモであるプロジェクターについてエントリします。カタログスペック見て文句言う前に、手にとって使って見て、何が出来るのかを想像した方が絶対良いですよ!




【関連エントリ】
 ・パソコンとそれに繋がるもの デジタルカメラ

2010-11-02

【レビュー】日本HP MediaSmart Server EX490 02 外観について

昨日のエントリでMediaSmart Server EX490の設置までをエントリしましたが、本日は外観についてエントリします。

まずはフロント。全てメッシュになっており、エアフローを最大限妨げない構造になっています。その結果HDD駆動音がダダ漏れとなっていますので、うるさいHDDを使うとせっかくの静音性が損なわれてしまいます。基本的には5400回転の大容量を何本か突っ込む事になると思います。あとフロントのIFで問題はUSB一個のみ。割り切り感はすごいです。


側面。天板と側面はピアノブラックの艶々テカテカ仕上げになっていて、指紋が非常に目立ちます。本当は高級感溢れると書かなきゃいけないんでしょうが、ThinkPad使いには機能的に無駄な物はあまり評価できないので。。。この借り物も傷がつくのが恐いので、このまま使ってみます。
あと、デザイン的に上に向かってやや広がっているのが分かるでしょうか(目の錯覚ではないのです)。機能的な意味合いはないと思うので、ただのデザインかと思われます。


背面。下部にUSBやAC,e-SATA、LAN等のポートが集中しています。上部はHDD格納部分。こちらもフルメッシュ仕様。この状態で静音性を保つ設計をしたHP開発陣には本当に頭が下がります。これ、すごいことなので念押ししますが、穴だらけのコンピュータで静音性を保つのってすごく難しいんです。この点は本当に素晴らしい。



背面ポート部分の拡大。電源スイッチもこのように背面にありますが、手探りでスイッチを探しやすい位置にあります。接続できずに何度も再起動しましたが、非常にやりやすい。

あと、e-SATAなどが用意されていて拡張性に配慮されていますが、この小さくて美しい筐体に無粋なコネクタを何本も突き刺すのは美しくないです。出来れば内部にHDDを増設して運用するのが望ましいかと思います。


つまり、LANとACだけを繋いで使えるというシンプルな構成がこの製品の最大の魅力と思うのです(画像のLANは付属品ではありません)。配線がぐちゃぐちゃするのはとにかく美しくないですし、配線の取り回しはコンピュータの永遠の課題でもあります。


ちなみに底面はこんな感じ。ゴム足なので傷はつきにくいですが、角はエッジが立っている場所もあるのでテレビボード上で乱暴に移動させると傷付いちゃうかもなのでそっと移動させましょう(でも出来る限りラウンド処理が施されていて、その点については配慮されてるみたいです)。


最後に我が家の無線LANルーターとの2ショット。テレビ横に無線LANルーターを置いている家庭では、こんな風に横に置いても(まぁ、目立つと言えば目立ちますが)それほど違和感なく溶け込みます。嫁さんも「気にならないね」と言ってたので、家族を説得させるのもそれほど難しく無さそうです。



さて、次回からは使い勝手についてのエントリを起こしたいのですがまだ設定が一部がうまくいってないのでそれが解消されたら書きます。なので先にトラブルシューティングのエントリがアップされるかも。

我が家のネットワークはこういう端末同士の接続、よくトラブルが起きるんだよな。たぶん無線LANルーターの設定がちゃんとできてないんだろうけど。

2010-11-01

【レビュー】日本HP MediaSmart Server EX490 01 届きました~設置

AMN様からお借りした日本HPのMediaSmart Server EX490が届きましたので早速レビューを開始します。実は本日中に動作確認まで行こうと思ったのですが、サーバが認識できずに本日は断念(※翌日無事開通。ファイヤーウォールでした。。。素人のような落ち)。このあたりもレビューしていきたいと思いますが本日は開封から設置までの流れを簡単に。

さて、このサーバの箱ですがとても小さい。嫁さんが「これに入ってるの?」と疑ったほどです。実はそれなりに大きいのですが、サーバと言っていたのでばかでかい箱を想像していたようです。


開封すると上段に電源とLANケーブル、保証書、セットアップ用のペラ紙とDVD,そして本体が入ってるだけ。素っ気ない構成です。


付属品並べましたが、たったこれだけ。


本体は37インチテレビの横に置くと存在感が全くありません。電源を入れても起動時はそれなりの音が出ますが後はとても静かで、テレビなどをつけていると全く気になりません。とはいえ静かだとどうしても音が聞こえますので、我が家のように寝室とリビングが近いと防音は工夫が必要かも。



後はPCにプログラムをセットアップするだけですが、本日はここまで。→続きをアップしました