2010-07-31

【レビュー】GIGA POCKET DIGITAL ファーストインプレッション


※このレビューはWillVii株式会社が運営する レビューサイト「みんぽす」から招待されたイベントに参加して書かれています。 本イベントへの参加及びレビュー掲載は無報酬です。また、WillViiは掲載内容に一切関与していません(本情報開示と事実誤認時の修正を除く)。本イベントに参加された他の方のレビューはこちらのみんぽすTBセンターでご覧になれます。(WillVii株式会社みんぽす運営事務局)


GIGA POCKET DIGITALの長期レビューということですでに一ヶ月程使用しているのですが、いろいろ考えているうちに時間が経ってしまったので、まずはファーストインプレッションということでエントリします。


ちなみに私の比較対象はI・O DATAのアナログテレビ用GV-MVP/TZなので、アナログテレビと地デジテレビの比較という部分も多少含まれることを前置きしておきます。


さて、このGIGA POCKET DIGITALはSONYのVAIOシリーズではテレビ視聴や録画を可能にするソフトとしてアナログ時代からある息の長いソフトです(アナログ時代はGIGA POCKET)。昔からさまざまな楽しみ方を提案してくれるソフトでしたが、デジタル化してもそれはかわっていません。

私が特にお勧めしたいのが「Voyager Engine」という機能。番組の録画や再生、番組表の閲覧まですべてチェックし、使用者の好みを類推してお勧め番組を教えてくれたり、自動的に番組を録画してくれます。これはすげぇです。が、油断すると録画データですぐにいっぱいになってしまいます。。。

ちなみにそんな場合には録画データの保存期間を指定できるので、自動的に削除も可能。使い方次第では悲しい事態を招きますが、このようにGIGA POCKET DIGITALに頼り切ってテレビ番組を選ぶことができるようになります。

また、地デジはアナログ放送のようにモバイル機器での持ち運んで視聴するのにとても面倒なのですが、同じSONYの製品であるWALKMANにはUSB経由で直接書き出せますし、PSPならばメモリースティック経由で持ち出せます。


実はこれ地味にすごいことで、各社の地デジPCを見てもこの機能が明記してあるものがありません。大きな声では言えない地デジの大きな問題のせいなのですが、SONYは頑張ってると言ってよいと思います。録画時にモバイル用の録画データも作成しているので、転送にも時間がかかりません。毎日録画データを持ち歩き、さくさくと録画を消化しています。で、気になったものは大画面でも見るとw

また、モバイル用のデータは保存用データとしても使えます。録画データでハードディスクの容量が圧迫されたとき、このデータ量の小さなモバイル用録画データを残すことで解決ができるのです。これも地味に便利。基本的に残したがり屋なので地デジのデータ量の大きさには抵抗があったのですが、これなら問題ありません。

こんな感じで私のテレビ視聴をちょっと便利にしてくれているGIGA POCKET DIGITALですが、気になる部分ももちろんあります。その辺は次回のエントリで。



このレビューで使用されている商品はWillVii株式会社が運営する レビューサイト「みんぽす」 が無償で貸与しています。本レビュー掲載は無報酬です。また、WillViiは掲載内容に一切関与していません。(本情報開示と事実誤認時の修正を除く)レビュー商品無償貸し出しサービス 「モノフェローズ」に関する詳細はこちら
(WillVii株式会社みんぽす運営事務局)

2010-07-30

iPadを否定する人たちへ

相変わらず自分のtwitterのつぶやきからです。手抜きですいません。

iPad否定派は、こんな現実も見ながら論じても良いと思うのです 

LG Display、フル稼働でも追いつかない「iPad」ディスプレイの供給

iPadの初期の販売台数には誰もが驚いているようだ。Appleが販売台数を発表した後、いくつもの技術系アナリスト企業が、年間のタッチスクリーンタブレット販売予想を根本的に修正しなければならなかったと述べている。

iPadはまだまだ万人受けする機械には仕上がっていないと思うのですが、アナログ的な人がデジタル機器を使う上で心理的障害を取っ払った機械としては確実に評価できるレベルに仕上がっています。 そう考える理由となったのは、自分の親父と電車で話しかけられたおじいちゃんの反応。

親父はインターネットには興味はあるけどパソコンなんて使えねぇ、と常々言っています。しかし箱根で道に迷った時のマップの使い勝手(前回のエントリiPad雑感 2010/07/21(購入2ヶ月弱)参照)と、すぐにマスターできたタッチパネルでの操作に興味津々でした。パソコンはNGでも、iPadならOKだったのです。

また、総武線で問いかけてきたおじいちゃんの「そんなこともできるのか?」といういちいちビックリされることに、「ひょっとして今のモバイル製品のすごさって全く伝わってない?」とも感じました。だってiPadの機能って、ガラケーの画面大きくしただけでもある程度実装可能ですもの。そんな人がモバイル機器のすごさに気づくことができる。iPadはモバイルの伝道師にもなれる可能性が有るのです。

それ以外にも、いろんなな人にiPadを使ってもらうと皆さん目をキラキラさせて「遊んでる」。「楽しい」と感じさせてしまうエンターテイメント性こそがiPadを販売的にダッシュさせた要因と思うのです。

楽しければ操作も勝手に憶える。操作を憶えれば、より効果的に使える。すると新たな操作を・・・と正の連鎖反応がはじまる。画面が大きくなっただけのiPodTouch(iPhone)のパフォーマンスは、スマホだってできるだろうし、ガラケーにだってできるはず。

画面サイズという制約が無くなった携帯電子機器の能力にいい加減気づくべきだと思う。携帯できない携帯電子機器がこれだけ売れたって事は、ここに新たな金脈があるって事なんだから。

というわけでまだまだiPadもってウロウロする日々は続きます。気づきは日々ありますよ!

【関連リンク】
 ■Apple iPadまとめエントリ

2010-07-21

iPad雑感 2010/07/21(購入2ヶ月弱)

何となくまとまった記事が進まないので、ブログで書き散らしたネタを元に再構成。

twitterでこんなつぶやきを見かけました。

今の時期、電車でiPad出すの、勇気いるよね。スタバなら、まだ出しやすい? ボクは無理。見せびらかしたいけど一人で変に注目されるのはどうも・・・(しかも冷たい目線多そう)


実は昨日、電車でややポッチャリ系の自分大好きって感じの人がiPadで遊んでたのを見かけました。小刻みに左右に揺らしてたのでレースゲームとかしてたんだと思うんですが、なんというか、すごく見苦しかったのがすごく印象に残ってます。

両手を突き出して、ハンドル操作をするようにiPadを揺らす。唇半開きで視線は画面に集中。電車は空いてたから誰の邪魔にもなってないし、音も出してないから迷惑にもならないはず。でも見苦しいって感覚、分かっていただけるでしょうか。

混雑した電車では、たとえ座れたとしてもiPad使うのには勇気がいります。とりあえずでかすぎて、両手で持つと肘が出っ張ってしまう。これをスマートに使う技は、私まだ身につけられていないのです。というわけで電車のお供はいつもiPodTouchになってしまいます・・・

しかし文字を読むのには、iPadの9.7インチという液晶は欲しいのです。iPhone4の実機も見ましたが、あのサイズではいくら高解像度になったとは言えちょっと小さい。電子書籍端末として、iPhoneもiPadも日本ではちょっとサイズ的に微妙だなぁ、言うのが今のところの感想です。

ちなみに先述のように、本体を動かすゲームを電車の中で遊ぶのなんて論外ですよ。PSPでアクションゲームのモンスターハンターを遊んでる人もそうなんですが、気が抜けないゲームを外でやるのはやめましょう。本当に邪魔で暑苦しくて見苦しく、二酸化炭素をはき出すXXXXXと言いたくなってしまうのです。 

・・・はっ、俺ってば何を???

ま、そんなわけでiPadについてはまだまだ日々研究中です。

ちなみにパソコン使えない親父に試しに触ってもらったところ、すぐに使えるようになって遊んでました。PCに抵抗あるけど興味がある人には、やっぱiPadのパッケージはすごく魅力的に見えるみたいです。

あと箱根を走ってて道に迷ったとき、iPadのマップ+GPSで現在地を確認し、ストリートビューを駆使して現在地を確定しながら目的地を目指したんですが「こりゃスゲェな」と親父が驚いてました。iPhoneサイズでは画面が小さくて興味を示さなくても、iPadサイズになると興味が抵抗を乗り越えてくれるのです。iPodTouchには見向きもしませんでしたからね。

それにしても、iPadはGPS付き地図として優秀でした。家族みんなで現在地を確認しながら目的地を確認し、必要に応じてwebで情報を参照する。一人ならiPhoneだけど、2人以上ならiPadのほうが「楽しい」。地図を見るのが楽しいなんて想像もしませんでした。

箱根の山中だったので心配だったんですが、主要道路上ではソフトバンクの電波も受信してたし、やはりiPadをフルに楽しむならGPS付きの3Gがお勧めです。そしてより楽しむのなら、一人より多人数のほうが良い。情報通信端末の方向性をiPadは指し示してくれ手居ると思います。今年後半以降に発売されるSlatePCが、iPadをどこまで研究して製品化し、これに迫れるかはちょっと見物です。

ちなみにその中の一つであるEeePadの10インチでは当初予定されていたWindowsCEベースではなくAndroidに変更になったそうです。iPhone流れをくむ完成されたUIや10時間というバッテリー持続時間などの、iPadの「基礎体力」に何処まで対抗できるか。iPhoneのような実験機を持たないASUSがEeePadで肉薄できるのなら、Android陣営の製品も期待できるようになり面白くなっていくと思います。

【関連リンク】

 ■Apple iPadまとめエントリ

2010-07-13

Covia CMR-250(モバイル無線LANルータ)強化のため、周辺機器を購入

モバイル無線LANルータであるCovia CMR-250を購入してからiPodTouchの可用性がずいぶん高まっています。


CMR-250にE-MOBILEのUSBスティックタイプのD12HWを接続して持ち歩いていますが、常時接続の契約なので外出時には常にON、何時でもインターネットに接続できる状態になっています。

とまぁ、そんなCMR-250も万能というわけではありません。そこでこのCMR-250をより強化すべく、3つほど周辺機器を追加購入しました。

■その1:Fujifilm M603の NP-120 対応バッテリー(追加バッテリー)

毎日会社と自宅を往復して、コンセントさえあれば充電をしているのであまり必要は無いのですが、ふいに充電を忘れたときや、一日中外出しているときにもインターネット接続ができれば便利!ということでamazonで販売されている2個セットバッテリーを購入しました。

【2個セット】Fujifilm M603の  NP-120  対応バッテリー
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CMR-250は富士フイルムのデジカメ互換バッテリーを使用してるのですが、これは互換バッテリーでは有名なROWAの商品。2個セットで1500円は安いで。CMR-250は他の通信機器内蔵モバイルルーターと比べて図体が大きいというデメリットがりますが、このような消耗品が安く済みます。特に一日中持ち歩くという人はこの点は要チェックです。

■その2:FUJI FILM用 バッテリー充電器 NP-40/60/120(バッテリー充電器)

バッテリーが一個の時は本体をUSB接続しての充電で間に合いましたが、複数になるとそうはいきません。ということで充電器を購入。

FUJI FILM用 バッテリー充電器 NP-40/60/120
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充電器ももちろん富士フイルム製ではなく、互換品です。他にも幾つかのバッテリー充電にも対応していますし、かなりコンパクトで薄い。4時間弱でほぼ満充電になります。毎日電池の充電に働いていますw

■その3:USBアダプタ type L Low(USBコネクタ)

実は最も役立っているのがこれ。CMR-250は本体横のUSBコネクタで通信モジュールと接続するのですが、もちろんそのままぶっさしたらかさばって使い物になりません。ということで以前はサンワサプライ 3DUSBアダプタ AD-3DUSB8を使っていたんですが、可動部分がある分、やや出っ張ってしまう。そのためよりコンパクトに密着してくれるL型のコネクタを探していたら、こんなのがありました。

USBアダプタ type L  Low
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こいつのおかげでかなりコンパクトに持ち歩けるようになりました。3DUSBアダプタも移動先で机の上などに置いて使うときには便利なので、併せて持ち歩いています。3DUSBについてはこちらで説明しましたので良かったらどうぞ。

あと、気が向いたらそれぞれをCMR-250で使ったときの写真とか更新しておきます(最近こればっかだな)。
おしまい。

【関連リンク】
 ■Covia CMR-250を購入、そしてファーストレビュー
 ■VAIO typeP 買い足した周辺機器 その4 3D USBアダプタ

2010-07-12

iPadのデメリット(短所)

(最終更新 2010/07/12)

iPadを使っていて感じた駄目出しをここに纏めます。ネット上に「こんなはずじゃなかった」という書き込みを散見しますが、結構勘違いされている方も多いようなのでこれだけのデメリットが問題にならないか確認してから購入の検討をお勧めします。

なお、メリット(長所)についてはこちらで纏めましたので、併せて読んでいただくとこの「iPad」の正体が見えてくると思います。

■重い
 ・あくまでも軽いのは「対ノートPC」である
 ・電子ブックビューアとしてはまだまだ
 ・ノート感覚でカバンに入れるのは難しい
 ・自在な持ち方を許容しているので重量バランスも良くない

■持ち運びにかさばる
 ・iPhoneを期待してはいけない
 ・縦横サイズがあるのでセカンドバッグに入らない
 ・面積が広いので満員電車では常に気を使う

■目立つ
 ・電車で隣のお爺さまに声をかけられた
 ・使っていると必ず覗かれる
 
■まだ機械としてこなれていない
 ・完成されたデザインは、実は持ちにくい
 ・シングルタスクでも処理速度は遅い
 ・スキャンデータを電子書籍にする場合、サイズを選ぶ

【関連リンク】

 ■Apple iPadまとめエントリ

iPadのメリット(長所)

(最終更新 2010/07/12)

まだ中身カスカスですが、とりあえずエントリを起こしておきます。
順次ヘッドラインの内容について更新しますので気長にお待ちください。

■気軽に使える
 ・電源入れたらすぐに使える
 ・ネットにすぐ繋がる
 ・3Gモデルなら場所を選ばない
 ・純正ケースを使うと持ち運びが楽々

■どんな時も暇つぶしできる
 ・最強の「漫画リーダー」
 ・iPhone用の豊富なゲームが遊べる
 ・実はラジカセ的な使い方ができる
 ・ラジオが聴けるって知ってます?

■データを守れる
 ・iTunesが勝手にバックアップをしてくれる
 ・ネット連携で何時でも目的のデータを使える
 ・3Gモデルなら遠隔ロックで使えなくすることができる

【関連エントリ】

■Apple iPadまとめエントリ

2010-07-10

日々自炊(スキャン)に追われる日々-DR-150のある生活-

Canon DR-150のレビューを書きたいと思いつつ、ThinkPad X100eやSONYのGigaPocketDigitalの準備などに忙殺されなかなか書けていません。そこで今回は日々使う中で感じる事をつれづれと綴っておきます。

さて。

人生初のドキュメントスキャナであるCanon DR-150が届いてからと言うもの、一日一冊以上のペースで自炊(スキャン)を続けています。毎日帰宅すると自炊対象の本とそれのカット台、定規、そしてDR-150とThinkPad X61は冷房をつけている居間に持ち込まれ、スキャン作業に使われています。


・・・リビングのテーブルの風景じゃないなぁ。

裁断機などと言う場所と金を必要とする道具はとても小遣いでは買えないので、スキャナで読み込ませながらその横でひたすら解体→カッターで裁断を繰り返しています。おかげでカッターの消費が早い早い。紙って固いんだという事を日々実感しながら毎日ざくざくと切り刻んでいます。


解体され、スキャン待ちとなった本達。


スキャンしていてわかったんですが、少しでもつるつるとした手触りのある紙はビリビリ音が発生するため夜中にスキャンが出来ません。岩波新書とかあの辺の紙は全てNG。マンガや文芸などの文庫本、紙の比較的厚い技術書などはほとんどのもので音がしません。手触りが少しでもつるつるとしてたら、このドキュメントスキャナではビビり音が発生すると考えて間違いないです。店頭だと賑やかなのでわかりにくいですが、深夜に作業をしてると

「ビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリ」

と音を発してかなり焦ります。

そんな事にもめげず、毎日ひたすら取り込みにフル稼働させられているDR-150。耐久テストみたいになりつつあるので、いいデータ取れると思いますよ>Canon様


しかし、DR-150のように恐ろしくコンパクトなドキュメントスキャナを使っていると 「ノマドワーク」 という言葉が現実味を帯びます。パソコンの電源さえ取れれば、PCのUSB給電でイーモバイル通信モジュールとドキュメントスキャナ、外付けHDDが動かせますから。


ルノアールなんかでお茶しながら冷房の効いた場所で仕事したらはかどるだろうなぁ、なんて本を切り刻むのに汗だくになりながら夢想してます。

ちなみに切り取った背表紙でゴミ箱が溢れています。だいぶきれいに切り取れるようになりましたw


読み込むスピードより、切るスピードの方が早くストックが溜まりつつあるので消化を急がないとです。場所さえ考えなければ上位機種を買うんですけどね。

【関連リンク】
Canon imageFORMURA DR-150を購入しました→開封式。


Canon imageFORMULA DR-150
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おすすめ度の平均: 4.5
5 収納に便利、スキャンも速い!
5 なかなか高性能、ちょっとまだ重たいけど。
4 期待以上
4 Windows7 (64bit)  同梱ソフトウェアは非対応
4 Diskに十分な余裕がないと言われて保存できないことがある

2010-07-09

【レビュー】ThinkPad X100e 対iPad、モバイル性と使い勝手

X61との比較をメインにした前回のエントリ【レビュー】ThinkPad X100e ThinkPadクオリティのネットブックに行き場はあるか?に引き続き、今回はあのiPadと比較しながらX100eについて考えてみたいと思います。


まずはモバイル性。11.6インチワイド画面のX100eは持ち運ぶ事も考えて検討される方も多いと思いますが、実はこの点には注意が必要です。というのも元々ThinkPadシリーズは他のモバイルノートパソコン(特に国内メーカー)と比べて重量やサイズ、バッテリーの持続時間で一歩劣るものががありましたが、X100eもご多分に漏れず1.5kgとサイズの割にはややヘビーです。
しかし上位機種に当たるX201と比較して実は重量が変わりませんし、高価な素材を使わず堅牢性では定評のあるThinkPadの剛性を確保しているのですから、持ち運び時の安心感は他のネットブックと比べて抜きんでています。

それに対してiPadはバッテリーの持続時間や重量、通信機能の内蔵(3Gモデル)などモバイル性能は文句のないものになっています。これはキーボードレスの筐体であるために軽量化には有利な事と、携帯電話ベース(異論あるかもしれませんが間違い無くそう)のマシンのため消費電力の小ささと省スペース化できるメカ部分の空きにバッテリーを詰め込んだ事による公称10時間という稼働時間の長さは、Windows(パソコン)ベースというX100eでは太刀打ちできない部分です。
しかし画面がむき出しの筐体は持ち運びに不安がありますし、その薄さのためちょっとした隙間に入れてしまいがちなので、思いもよらぬ衝撃で故障に繋がることが考えられます。私も毎日持ち歩いていますが、満員電車ではとにかく気を使います。

このように「目的地まで安全に持ち運べるけど重くてバッテリーの持ちが悪い」X100eと、「持ち運びには気を使うけど軽くてバッテリーの持ちが良いiPad」と分けられます。ちなみに悪いといったX100eのバッテリー持続時間ですが、実は標準的なネットブックと同等です。外出先のちょっと使いならこれでも十分でしょう。

そして使い勝手について。

X100eはWindowsPCとして高い水準にあります。トラックポイントだけでなくタッチパッドも備えたポインティングデバイスはマウスの使えない状況で快適なカーソル操作を約束してくれますし、アイソレーションキーボードのタッチも軽すぎず重すぎずでタイピングも快適に行えます。

しかしこれらの「WindowsPC」としての操作体系としての完成度の高さやも、モバイル機器としてiPadの革新的な操作体系と比較すると見劣りする部分があります。一番の理由は立ったままでも使えるタッチパネルの存在でしょう。X100eもその気になれば立ったままでも使用可能ですが、iPadのように気軽につかうのはちょっと難しいでしょう。

これはデスクトップから出発したWindowsというOSと、iPhoneやiPodTouchというモバイル機器が出発点のIOSとの差でもあるため、X100eを引き合いに出して比較をするのはちょっと酷かもしれません。しかしネットブックとiPadをこの点について触れずに比較してど「こっちが良い!」と主張する記事があまりにも多いためあえて比較をしてみました。モバイル機器を快適にするために画面を大きくしたiPadと、パソコンを持ち歩けるようにしたX100eとではそもそも立ち位置がまったく違うということはりかいしていただきたい部分です。


というわけで強引にiPadと比較をしてみましたが、性能的な限界をきちんと把握してした上でならば、11.6インチというモバイルとしては絶妙な画面サイズとトラックポイントとフルキーボードを備えるWindowsPCとして6万円弱で買えるX100eは魅力的な製品です。しかしモバイル性能を考えると1.6kgという重量や実働3時間ギリギリぐらいのバッテリー持続時間のため、X61(最新モデルならX201)のような10万以上するモバイルPCと比較すると物足りない面があります。

あと、lenovo社にはタブレットPCの一つの最高峰とも言えるThinkPad X201tや、エントリーモデルでタブレット操作を可能にしたIdeaPad S10-3tがあります。ちょっと重いX100eにさらに重くなってしまう画面回転機能を追加してタブレット機能を追加するのは難しいとは思いますが、iPadの利便性を兼ね備えたWindowsPCをつくってもらえると興味があります。待ってますよ!

というわけで今回借りたレビューについてはおしまいです。

【関連リンク】
lenovo ThinkPad X100e まとめエントリ

2010-07-07

【レビュー】ThinkPad X100e ThinkPadクオリティのネットブックに行き場はあるか?

AMN様のご厚意により、以前にもお借りしたThinkPad X100eを再び借りる事が出来たのでレビューをしてみたいと思います。前回は手元にIdeaPad S-10もあったので3機種比較など行いましたが、今回は私のメインマシンであるX61の代用が出来るのか代替機として毎日使うと共に、まさかのiPadとの異種格闘技戦も交えて使っています。本日は中間報告。


まずはX100eについて軽くおさらいを。前回は真っ黒なThinkPadライクなモデルでしたが、今回は真っ赤なモデル。まるでシ○ア専用じゃねーかと思いましたが、3日で慣れました。ざらつきのある塗装は指紋もつかず、プラスチッキーな外装と相まって道具としての無骨さを醸し出しています。しかし天板の構造や構造の工夫で上位モデルのThinkPadにも劣らない強度が確保されており、男は中身で勝負!的なアイデンティティーは流石です。キートップが真っ黒なので、余計無骨さが引き立つんですよね。


トラックポイントがあるキーボードはもちろん健在。前回のレビューでも書きましたが、アイソレーションキーボードはThinkPadクオリティを十分に満たしていますし、構造の関係で高さが抑えられたトラックポイントも使い勝手はまったく問題ないし、指にもひっかかりにくいので好印象です。アイソレーションキーボードは長い爪でも入力しやすいので、女性の方や業務の都合で爪を伸ばしている人にもトラックポイントキーボードを試しやすいのではないかと思います。


性能的にはネットブックより一寸上、パソコンより一寸足りないというのが前回の印象でしたが、今回使って見ると性能的にはネットブックと同等、パソコンより全然足りないという印象に変わっていました。これは前回はセカンドマシンとして一寸使いと外出時のネット接続を試したので、今回メインマシンとしてどこまで使えるかという負荷テストで早早に根を上げた(私がさじを投げた)ことが原因です。AMD社のAthlon Neo NV-40 1.6GHzというシングルコアCPUのパフォーマンスが、私のようにバックグラウンド処理を多用したりWebブラウザで複数ウィンドウを立ち上げっぱなしで使うには少々非力だったと言うことでしょう。

あとは比較対象であるX61のCPUが、ノートPC用としては世代が古いけど比較的性能の高い標準電圧版のCore 2 T7250(デュアルコア、2Ghz)を採用していることも理由として挙げられます。メモリもMaxの4Gbyteまで積んでいますし、OSもXPのためX100eには酷な比較対象でしょう。CPUに金をかけることがどれだけ快適さに繋がるかを感じた瞬間でもありました。

また、性能への不満はiPadを知ってしまったから、というのも大きいと思います。iPadに採用されているCPUは独自開発のARM系のシングルコア1Ghzというのがもっぱらの噂ですが、シングルタスクのためか動きでもたつくことがほとんどありません。マルチタスクにマルチコアという流れは、もう必然だったというのを改めて感じてしまうのです(最新のIOSではマルチタスクをサポートしてますが、iPodtouchで使うとやっぱりモッサリです)。

話が脱線しましたが、結局の所このマシンはThinkPadの皮を被ったネットブックである、という事を再確認しました。使い勝手はThinkPadクオリティだけれども性能はネットブック。昔ながらのThinkPadユーザーが性能について見誤ってしまうとストレスになってしまいます。

さらにX201iというX201シリーズの廉価モデルの存在もX100eの存在を薄くしています。構成次第では10万を切る価格でCore 2シリーズの後継CPUであるCore i3を採用したマシンが選べてしまいます。動作周波数2.13GHzのデュアルコアと1.6GHzのシングルコアでは数値以上の格差を感じてしまうでしょう。

ThinkPadユーザーとしては、使い勝手には性能が含まれる事を感じさせてしまうX100eですが、これはあくまでも高価なThinkPadと比較してのこと。次回は一応、価格帯はほぼ一緒のiPadとの異種格闘技戦をさせながら考えてみたいと思います。コンピュータの性能は絶対価格比である程度決まってしまいますが、このコンピュータの異端児とも言うべきiPadと比較したとき真っ当なパソコンのX100eがどんな風に感じられるのかまとめたいと思います。→エントリを作成しました。こちら。

【関連リンク】
lenovo ThinkPad X100e まとめエントリ

2010-07-04

【改めてレビュー】アスカ DB512 フリースタンドS

なんだか【レビュー】iPadのスタンドを買いました→アスカ DB512 フリースタンドSのページビューが伸びているのにたいしたことが書いて無くて申し訳無いので、きちんとレビューします。MサイズのMDB513とか、LサイズのLDB514何かも参考にはなると思いますが大きさによってずいぶん印象の変わる代物だと思いますので、そちらの情報は他のwebページをどうぞ(^^;

※画像ではiPadが威張ってますが、その下、それを支える台のレビューです。

さて。

なんてこと無いブックスタンドが脚光を浴びているのは、間違い無く上の写真でも威張ってるiPadのおかげでしょう。希少な縦長モニタ一体型Webブラウザ端末として使えるiPadでは、ブログにコメントをつけたり長文のエントリを作成する際などにキーボードが便利な場合が多々あるのですが、残念なことに純正ケースをつけているとあのクールなキーボード付きドックはおろか、普通のドックすら使えません。


理由は接続部分この突起。これで浮き上がっちゃうんです。


そこで検討されるのがこブックスタンドな訳ですが、私がブックスタンドを選ぶに当たって検討したのは以下の点でした。

・組み立て式で持ち運べる
・かさばらない(持ち運ぶため)
・安い

まず移動先で使う可能性が有るため、持ち運べるように変形、もしくは解体できるモノが望ましい。また、カバンに入れて邪魔にならないサイズのほうが可搬性が高まります。特に重要なのは価格で、海のものとも山のものとも付かない使い方への投資なのですから(それを言ったらiPad、しかも3Gの64GBなんて買う事がそもそもおかしいですが)、安ければ安いに超したことはありません。

そんな時、(どこかは忘れてしまったのですが)ふと目にとまったのがこれでした。他の(無駄に立派な)専用品や家具としても格調高い本立てと違い、無骨な金属むき出しのこいつは俺的センスにもぴったりでした。サイズもL,M,Sとあるので用途に合わせて持ち運び用や自宅用など使い分けることも可能。

というわけで船橋ロフトで購入と相成ったのですが、本来購入予定だったMサイズはiPad特需で売り切れ、仕方無くSサイズを購入してきたのです。


ちなみにこのSサイズのスタンドは幅8.3×奥行き8.5×高さ10.5cmと、特に幅方面でiPadを支えるにはやや小さく感じます。私も「無理かなー」と半信半疑だったのですがこれがジャストフィット。特に貼り合わせ面がある純正ケースを使っていると、これが良い感じでクッションとなってしっくりと収まります。


電源ケーブルもこのように問題なく下から接続可能。Bluetooth接続のApple純正キーボードと組み合わせればドキュメント作成にぴったりのマシンとなります。


ちなみに私はUSB接続のキーボードを使うので天地が逆さまになってちょっとかっこわるいです。。。悲しい。


金具の組みあわせがユルユルなので角度も(頑張れば)変更可能。Sサイズではちょっと限界がありますが、Mサイズならいろいろ試せるのではないでしょうか。


分解、組み立てが簡単なので持ち運びも楽々。私は何かのオマケだった袋に言えて持ち運んでます。ただし金具の突起がかなり鋭いので、iPadと同じカバンに放り込む際にはiPadを傷つけぬよう十分な注意が必要です。個人的には別バッグでの運搬をお勧めします。


とまぁ、問題もあるにはありますがいろいろ遊べて千円以下。とりあえずブックスタンドの効果を試してみたい人にもってこいの逸品でした。というわけでおしまい。

【関連エントリ】

■Apple iPadまとめエントリ

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