2009-07-17

パソコンの消費電力の主は、CPUからGPUになりつつある

ずっと思っていたことなんですが、Aspire Revoを使ってから痛感してしまったのでエントリとして残します。

まず、この数字を見てください。Aspire Revoのとある部品の、それぞれの消費電力です。

A  4W
B 12W

その差、3倍。

AはCPUのAtomプロセッサ、BはGPU(画像処理プロセッサ)統合型チップセットのIONチップセットになります。メインであるはずのCPUより、画像表示機能を持つGPU統合型チップセットのほうが消費電力が高いのです。

Aspire Revoと同様のコンセプトの商品であるASUSのEeeBox、ならびにEPSONのNP-11Vはファンレスですが、このAspire RevoはIONチップセットの発熱量を処理するためファンがついているので、さらにパソコン全体の消費電力は増えてしまいます。

もちろんパソコン全体の消費電力で考えれば、Aspire Revoは他のデスクトップパソコンと比べて非常に省エネルギーの製品です。しかし画像処理能力を向上させるために採用したIONプラットフォームにより、ASUS EeeBoxやEPSON NP-11Vと比べて大きく消費電力量が増えたことは間違いありません。

CPUの世界では一時期消費電力が肥大化し続けましたが、コア数を増やすことでクロック数を抑え省電力化を果たしたIntel Core2や、数世代前の性能を最新の技術で作成することで消費電力を大幅に抑えたAtomプロセッサなど次々と省電力化を果たした製品が生まれつつあります。

GPUの世界ではGPU統合型チップセットという形で省電力化が進んでいますが、専用GPUと比べての性能差が大きく、またIONプラットフォーム製品のような省電力モデルの数も少ない状況です。

今後、GPUの世界でも省電力化が進み、IONプラットフォームのようなものが続々と産まれるのかもしれません。

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