2010-11-15

「Nikon COOLPIX S1100pjタッチ&トライ」ブロガーミーティングに参加してきました 後編

さて、「Nikon COOLPIX S1100pjタッチ&トライ」ブロガーミーティングに参加してきました 前編の続きです。


今回は実際に手にとって試した感想をまとめていきます。司会の進行を無視して弄くり回していたら、親切そうな方(すいません、お名前聞きそびれました。多分Nikon関係者)が不躾な質問に答えてくださって、カタログやWeb界隈で解消できなかった疑問がほぼ解消されましたのでその辺を重点的に。

■動画がプロジェクターで表示できる

カタログで確認できなかった点がこれ。撮影したMotionJPEG形式の動画はカメラの再生機能でOK、それ以外の動画はPCで表示させ、それを映し出す事で可能になるそうです。ただしPC側のスペックが3GHz以上との事でしたので、非力なマシンではちょっと難しいかも。そのあたりは試してみないとわからないですねぇ。試したいですねぇ。借りてみないと(以下自粛)。

ただし表示能力がVGA(640*480)なので高画質な表示が出来るわけではありません。あくまでも外出時にちょっと見たいしたい時に使うものと割り切った方が良いでしょう。映画などを外出先でもっときれいに見たいならiPad(1366*768)のようなを使えばより高画質で楽しめますし。

それにニコニコ動画やYouTube等で高画質であることがコンテンツの善し悪しを決めるわけではないですよね?というわけでこんな些細な性能の差が気になる方は買わない方が幸せだとはっきり言っておきます。高いお金出して専用のプロジェクターを買いましょう。

■プロジェクターの投影能力はそれなり(頑張ってるけど)

前モデルと比べて光量40%upとはいえ、14ルーメンと据え置き型とは比較にならないほど小さな光量(価格.comのプロジェクターランキングでは、投影する光量が据え置き型では200~4200ルーメン)なので過度な期待をしてはいけません。明るいところでは、近接での利用にとどめましょう。

とはいえモバイル型の専用プロジェクタと比べればほぼ同程度の光量ですし、47インチの大きさで投影が出来る能力を持っているので侮りがたいパワーではないでしょうか。バッテリーで連続1時間、専用のACアダプタ(別売)を使えばそれ以上の連続投影が可能で、熱に応じて光量を調節する機能も備えているそうなので連続での利用も問題ないはず、と小宮山様から伺いました。

■ビジネスツールとして優秀

プレゼン資料の止め絵ならば、前述の性能についても全く問題なくなります。例えば仕事で空きスペースで小MTをする際にはすごく便利なツールです。これは先述の親切な方もそのような需要がある事を言っていたので間違いないでしょう。建設現場などでは資料として撮影した写真を使うと聞いた事がありますが、数人ですぐ見たい時にはこのカメラを使う事でよりスピーディーに仕事を進める事が出来るのではないかと思います。

これはカメラの基礎体力があるからこそ言えます。あの薄いボディに光学ズーム5倍+最大ISO感度6400。記録するための性能としては十分です。とはいえ、レンズのF値が暗いとか、撮影素子が小さいとか、撮影する写真に芸術性を求める人は買わない方が幸せだとはっきり言っておきます。素直にお金出してD3X買ってください。

iPadもプレゼンツールとしては優秀ですが、このプロジェクタも使い方次第で商談を盛り上げたり、MTをより活発させるツールとして役立つツールになるような気がします。

■その他性能

カメラの機能としてはまとめると以下のようなスペックになっています。
 ・広角28mm望遠150mm 光学5倍ズームレンズ(f3.9-5.8)
 ・14.1メガピクセルCCD撮影素子
 ・ISO6400までの高感度撮影※3M
 ・手振れ補正VR機能(レンズ+電子式)
 ・マクロ撮影:最近で約3cm
 ・連写機能:約0.9コマ/秒、最大4コマ
 ・3インチ46万画素背面液晶モニタ

カメラの基本性能はコストを抑えるべきは押さえつつ必要な部分はしっかり押さえてある感じです。こんな飛び道具を作ってもそのあたり真面目に作ってしまうのがNikonらしいです。この中ではf値がいまいちという声も聞こえてきそうですが、ISO6400と組み合わせれば経験上それほど致命的となるものではないと思います(ISO3200と6400では、解像度が14Mではなく3Mになってしまうのが残念ですが)。
あと、電池の持ちは公称で220枚となっているので、ちょっとしたイベントで使う程度なら大丈夫でしょう。私は電池の持ちでは定評のあるD40(古。)をつかっているのでちょとと心許ない感じもしますが、コンパクトカメラならこんなものだと思います。

ピント合わせもそこそこ優秀でした。ピント合わせをほぼオートに頼るコンデジではこれは重要なポイントですが、プロジェクター機能を試すため照明を落とした中で撮影を試したところピントが合わないと感じる事はほとんどありません。

操作についてはタッチパネルで完結できるようになっていますが、短い時間ではどこに何があるのか憶えきれなかったので使い勝手がどれほどのものかはコメントを控えておきます。このあたりはフルタッチ操作のs50からの継承になっているようには感じました(実はこのモデルも借りて使ったことがあります)。

なお、このカメラをPCと接続して使うには専用ソフトのインストールが必要なので、人のパソコンでちょっと繋いでプロジェクターとして使うのは難しいと思います。あくまで自分のパソコンのツールとしての立ち位置になるでしょう。

■まとめ

絶対性能はカメラ専用機、そしてプロジェクター専用機に劣る部分が多々あるカメラです。しかし実用性とコストパフォーマンスのバランスが上手くまとめられた結果、「プロジェクター付きカメラ」としていずれの機能も十分合格点を出せるレベルに仕上がっているように感じました。

今回のイベントでは「どのような使い方が考えられるか?」というテーマがありましたが、一人で使うものではなく多人数で楽しむツールとして使うものだと感じました。「見る」ではなく「見せる」ツールとしてプロジェクターがあり、見せるものを撮影するためにカメラがある。誰かと映像を見て楽しむ事が出来なければこれを買っても後悔するでしょうが、例えば家族がいたり、恋人がいたり、友人や仲間など、一緒にいる誰かがいる人にはいろんな使われ方の可能性を秘めていると思います。もちろんビジネスツールとしても。

なので、Nikonの広報担当者には何か上手いキャッチコピーを考えてもらいたいものです。PomeraやiPadのように「今までにない」カテゴリの製品ですから、その辺りがわかりやすく表現できれば良いのではないかと思いました。個人的には各種SNSなんかで公式コミュニティを立ち上げて、所有者の楽しみ方を公募するとか。選択肢がこれしかないのですから、楽しみ方がヒットすれば買ってもらえると思うのです。

というわけでブロガーミーティングのエントリはおしまいです。




【関連エントリ】
 ・パソコンとそれに繋がるもの デジタルカメラ

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