AMN様のご厚意により、以前にもお借りしたThinkPad X100eを再び借りる事が出来たのでレビューをしてみたいと思います。前回は手元にIdeaPad S-10もあったので3機種比較など行いましたが、今回は私のメインマシンであるX61の代用が出来るのか代替機として毎日使うと共に、まさかのiPadとの異種格闘技戦も交えて使っています。本日は中間報告。
まずはX100eについて軽くおさらいを。前回は真っ黒なThinkPadライクなモデルでしたが、今回は真っ赤なモデル。まるでシ○ア専用じゃねーかと思いましたが、3日で慣れました。ざらつきのある塗装は指紋もつかず、プラスチッキーな外装と相まって道具としての無骨さを醸し出しています。しかし天板の構造や構造の工夫で上位モデルのThinkPadにも劣らない強度が確保されており、男は中身で勝負!的なアイデンティティーは流石です。キートップが真っ黒なので、余計無骨さが引き立つんですよね。
トラックポイントがあるキーボードはもちろん健在。前回のレビューでも書きましたが、アイソレーションキーボードはThinkPadクオリティを十分に満たしていますし、構造の関係で高さが抑えられたトラックポイントも使い勝手はまったく問題ないし、指にもひっかかりにくいので好印象です。アイソレーションキーボードは長い爪でも入力しやすいので、女性の方や業務の都合で爪を伸ばしている人にもトラックポイントキーボードを試しやすいのではないかと思います。
性能的にはネットブックより一寸上、パソコンより一寸足りないというのが前回の印象でしたが、今回使って見ると性能的にはネットブックと同等、パソコンより全然足りないという印象に変わっていました。これは前回はセカンドマシンとして一寸使いと外出時のネット接続を試したので、今回メインマシンとしてどこまで使えるかという負荷テストで早早に根を上げた(私がさじを投げた)ことが原因です。AMD社のAthlon Neo NV-40 1.6GHzというシングルコアCPUのパフォーマンスが、私のようにバックグラウンド処理を多用したりWebブラウザで複数ウィンドウを立ち上げっぱなしで使うには少々非力だったと言うことでしょう。
あとは比較対象であるX61のCPUが、ノートPC用としては世代が古いけど比較的性能の高い標準電圧版のCore 2 T7250(デュアルコア、2Ghz)を採用していることも理由として挙げられます。メモリもMaxの4Gbyteまで積んでいますし、OSもXPのためX100eには酷な比較対象でしょう。CPUに金をかけることがどれだけ快適さに繋がるかを感じた瞬間でもありました。
また、性能への不満はiPadを知ってしまったから、というのも大きいと思います。iPadに採用されているCPUは独自開発のARM系のシングルコア1Ghzというのがもっぱらの噂ですが、シングルタスクのためか動きでもたつくことがほとんどありません。マルチタスクにマルチコアという流れは、もう必然だったというのを改めて感じてしまうのです(最新のIOSではマルチタスクをサポートしてますが、iPodtouchで使うとやっぱりモッサリです)。
話が脱線しましたが、結局の所このマシンはThinkPadの皮を被ったネットブックである、という事を再確認しました。使い勝手はThinkPadクオリティだけれども性能はネットブック。昔ながらのThinkPadユーザーが性能について見誤ってしまうとストレスになってしまいます。
さらにX201iというX201シリーズの廉価モデルの存在もX100eの存在を薄くしています。構成次第では10万を切る価格でCore 2シリーズの後継CPUであるCore i3を採用したマシンが選べてしまいます。動作周波数2.13GHzのデュアルコアと1.6GHzのシングルコアでは数値以上の格差を感じてしまうでしょう。
ThinkPadユーザーとしては、使い勝手には性能が含まれる事を感じさせてしまうX100eですが、これはあくまでも高価なThinkPadと比較してのこと。次回は一応、価格帯はほぼ一緒のiPadとの異種格闘技戦をさせながら考えてみたいと思います。コンピュータの性能は絶対価格比である程度決まってしまいますが、このコンピュータの異端児とも言うべきiPadと比較したとき真っ当なパソコンのX100eがどんな風に感じられるのかまとめたいと思います。→エントリを作成しました。こちら。
【関連リンク】
lenovo ThinkPad X100e まとめエントリ
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