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さて、2回目の今回は次回は新型typePの2つの「シンカ」について紹介します。前回を読んでいない方はこちらから復習をどうぞ。
■2つのシンカ「深化」と「進化」
あれ、これもスライドがないな。
今回のtypePについてのキーワードですが、特に「深化」については私も個人的なブログでさらりと書いていたのでビックリ。そう、初代typePを持っている人ならこの「深化」っぷりが凄すぎて正直ムカツくでしょう(^^; 私はイベント中に何度も言ってしまいましたが、もちろん最大級の褒め言葉です。2代目がこのように深化するなら間違い無くこっちを買ってましたし、これならモバイルPCを探している人間に「とりあえず買え」と勧められます。
初代と新型は、カラーリングの変更以外パッと見はほぼ一緒ですが、もう全然別物。1年半の月日がこれを可能にしたのか、フィードバックを取り入れたのか、或いは両方なのか。とにかく持ち運んで文字を快適に入力するWindowsPCとして完成された(断言)と私は思います。アンチSONYの方には申し訳無いですが、他社のモバイルでlike no otherはありません。ちなみにSONY信者ではないことも明記しています。自宅の家電でSONY製はtypePだけです(おいおい)。
前置きが長くなりましたが、と言うわけでふたつのシンカを確認していきましょう。
■深化
SONYのモバイル機器と言えばスタミナ。今回は前回のtypePとの比較でサイズと重さを変えず、スタミナ性能を1.5倍向上させる目標を立てたそうです。これに貢献したのがSSD専用機化。HDD用よりも小さく、保護用の空間も廃止できたことは大きかったようです。後はレイアウトの最適化を行ってバッテリーの体積12%、容量19%アップを実施。メインボードは 奥行方向にずいぶん短くなっています。
上記の改良の結果、わかりづらいかもしれませんがバッテリーの奥行がやや増えています。
これではまだ31%足りないので、メカのほうで頑張ったそうです。
↑さらりと書きましたが、凄いことなんですこれ。結果的に標準バッテリーでもカタログ公表値で約5.5時間を達成。カフェでちょいちょいネットを見て、ブログを書くだけならこれで十分でしょう。
さらに消費電力の対策として、「おもらし」と言われるいわゆる放置時のバッテリー消費問題も対策を施したそうです。この問題は初代typeP使いならほとんどの方が知っている問題だと思うのですが、SONYから公式な発表もなく「何故だろう?」と不思議に思っていました。これはワンセグの予約録画のため、録画開始を実施するために電力を流していた事が原因でワンセグ無しのモデルと作り分けられない部分だったため、全てのモデルで発生する現象になってしまったそうです。
・・・理由を知って怒る人もいるでしょうけど、私は「ああ、なるほど」という感じでした。こういう情報は積極的に流して、次期モデルで検討するって言えば良いような気がします。
今回は予約録画はAC電源に繋ぎっぱなしでという制限をつけたため、標準バッテリーでの放置可能時間が12日→7ヶ月と大幅に上昇!ちなみに私のマシンはWindows7にアップグレードしてから休止モードの仕様が変わったのか非常に持ちが良くなったので羨ましいなんて思わないぞ!決して思わないぞ!!!
最後、駆け足ですがその他の深化を。
ベースモデルのCPUクロックが1.33Ghz→1.66Ghz、最上位が2.0Ghz→2.16Ghzに。特に最上位モデルはチップセットのベースバンドが200Mhz→266Mhzと1.3倍になっていることもあり、高速なSSDとの組みあわせでかなりシャキシャキ動きます。自宅で外付けモニタを用意し、大容量の外付HDD or NASを用意すればビジネスPCのメインマシンとしてのパフォーマンスを持っていると感じました。
また解像度を下げるボタンの追加は初代ユーザーから見て本当に腹の立つ、いえいえ、羨ましい機能です。じつはこれ、ソニービルのアテンダント(受付のお姉さんですね)からのフィードバックで、興味があるけども字が小さすぎてだめというのも理由なんだそうです。メインターゲットからダメ出しされたらそりゃ考えますよね。。。
■進化
タッチパッドについては、特にデザイナーから大反対だったそうですが、試作機を作ってもらって実際に使ってもらったら面白いほど反応が変わったそうです。以下、見事なまでに「やっつけ仕事」の試作機(テスト機というリアリティに溢れていて私は好きですが・・・)
このやっつけぶりを見よ!という完成度w
デザイナーを説得するのに大活躍だったそうです。こんな無骨なマシンが納得させるという点が、工業デザイナーという仕事の性を物語っているような気がします。
また、SSD化によってパソコンを動かすことに対して許容されるようになったため、加速度センサーという新しい「進化」を組み込むことができたそうな。
紹介された加速度センサーの没機能として、スクロールがありました。本体を前後に傾けることでスクロールするというものだったそうなのですが、なかなか自分の思ったところで止められないという弱点があったそうです。チューニングを施してもなかなかうまくいかないと言うことで、私もスクロールできる試作機をさわってみましたが・・・アレ?普通に操作出来る。
「じょうずですね~」
とお褒めの言葉をいただきました(///▼/// ※画像の手は私ではありません。
でもこれ、速度一定でゆっくりと上下に動いてくれると縦方向の解像度が不足しがちのtypePをグリップスタイルで見るときにちょっと便利かも、なんて思いました。
加速度センサー、GPS、方位コンパスの三種の神器は今後モバイルデバイスでは標準の機能になりそうですねぇ。
■デザイン刷新の意味
ここは個人的に興味薄なのでかけあしで(おい)。
気軽に持ち出せる、をコンセプトに塗装を傷の目立ち難いものに変更したり、ポップなカラーにしたり。ソニプラに飾ってあってもおかしくないPCに仕上がってます。たぶん、青山とか表参道のショップとコラボして街中のショップにVAIOを展示したらすごい反響ありそうな感じ。唐突に土日そんなイベントやってみたら如何でしょう?ショップにはこれが入るバッグをセレクトしてもらえれば、面白いと思います。
■キーボードはPCの「操」
最後に、と言って鈴木様が話し始めたのがキーボートのキータッチのチューニング。初代モデルは部品のばらつきから鈴木様がGOを出したタッチと違ってしまったそうです。今回はその反省を含めチューニングをされたそうですが、新旧それぞれのNGとOKが出たものを実際に触れて確かめる事ができました。
モデルは開発担当の鈴木様。サマになっております(意味もなく持ち上げてみる)。
私も確かめてみましたが・・・確かに違う。初代のGOサインを出したものは「打ち続けたい」快感があります。製品版も悪くないのですが、比べてしまうと「スコスコ」と決まる快感があるというか。マニュアルのクルマを運転する方ならわかると思いますが、スポーツカーはギアチェンジ時のシフト操作のチューニングを行い「シフト操作する快感」を追求します。それと同じ快感がある。
新型はストロークが減ったことにより個人的には快感が減ってしまっていますが、GOが出た製品版は初代よりタッチが良くなっています。なんてムカツ・・・いえいえ、魅力的なんだ。
ちなみに使いやすいんだけど実用性一点張りのキーボードとしてレッツノートを挙げておきます。確かに長時間のタイプでも疲れないし良くできているんですが、快感がほとんどない。快感が必要かどうかって議論はあると思うのですが、PCの魅力を語る上でこの快感って無視できないものだと思うんですよね。
後は他に私が感じたことを幾つか。
まず、画面がたわまない。厚みが増えたことが大きな理由だと思うのですが、画面の角を持って動かすと初代はたわみがあり、それが華奢なイメージとなっていました。ところが2代目はがっしりとした剛性感があって安心出来る。ヒンジのトルクも軽くなっているそうなのでそれも理由かとは思いますが「外に持ち運ぶ」という想定ではこの点は大きな魅力となると思います。
それからキーボード手前の角が無くなったのはもっと大きな声で言って欲しいです。快適なキータイプをする上で、パームレストが全くないtypePは机の上に手のひらを置く形になりますが、旧モデルではこの角が非常に気になりました。ところが新モデルはこの部分が丸くなったため、気にならないのです。なんてムカツ・・・いえいえ、素晴らしい配慮ではないでしょうか。
新モデルはポップな色についてとやかく取り上げられると思いますが、このような細やかな改良の積み重ねによって「ポケットスタイルPC」としてのtypePは、今この段階では完成したと言って良いと思います。それぐらい魅力的です。最上位モデルでSSDの容量を256M以上にして、後はお好きなオプションをどうぞって感じです。
次回はこの新型typePのpc4beginnerとしての感想を、iPadとの比較を交えた立ち位置について考えてみます。ざっくりと言ってしまうと「正解はひとつではない」って事でしょうか。
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