寸評：Acer ICONIA Tab A500に見るタブレットの「コモディティ化」

価格コムで1位をキープし続ける人気機種acer ICONIA Tab A500にタブレット端末のコモディティ化を感じたので、それについて一言書いておきます。

Androidタブレットはこの1年ほどで技術的に大きく進歩し、また普及に伴ってアプリも充実しました。先行したiPadと比較しても出来る事と同機能を持つアプリを比較しても遜色を感じません。
その中で

　・画面はおおきく
　・価格は安く
　・全部入り

と3拍子揃ったこの機種が売上げを伸ばしています。おそらく思い付くもので入っていないのは3G通信機能だけです。GPSと電子コンパスも内蔵しているので、モバイル無線LANルーターを用意してGoogleナビを使えばカーナビにもなってしまいます。

これが3万円を切る価格なら、たしかのこのように爆発的に売れるでしょう。

しかしこの秋以降、より安く、より高機能な製品が次々と投入されてきます。そんな中で気になるのは、顔のないタブレット製品が増えるのではないかという危惧です。

一昨年ぐらいに爆発的にヒットしたネットブックは、差別化が非常に難しいために個性を失い、結果としてジャンルごと没落していきました。

手軽に使える。その点でネットブックと共通点のあるタブレットが同様の道を進む可能性が有るのではないかと考えています。


タブレット製品はまだまだ可能性を秘めた製品です。コンピュータ業界の多くの人が夢見ていた「指先で手軽に扱えるコンピュータ」を具現化したこのジャンルは、ハードウェア的にもソフトウェア的にも未熟な部分が残っています。
そんな状態で中途半端にコモディティ化してしまうとどうなってしまうでしょうか。

幸いにもSONY TabletやASUSのEee Ttrancefomer、そして未発売ながらスマホをタブレットにドッキングする製品など個性豊かな製品達は控えています。
今後コンピューターメーカーには、そんな可能性について目を向けて欲しいと思います。

価格競争も結構。
切磋琢磨も必要

そんな中で、単なる低コスト化だけでなくタブレットの「可能性」と「進化」を促進するような製品をもっともっと作り出して欲しいと思います。
牛丼じゃないんだから。


今日はそんな感じで

【リンク】
Acer のAndroid タブレット ICONIA Tab A500は3万9800円、7月発売(engadget japanese)
3万円台で高機能な「ICONIA TAB A500」フォトレビュー、本日発表されたAcerのAndroidタブレット(engadget japanese)
3万9800円のAndroid 3.0搭載タブレット「ICONIA TAB A500」--エイサー (cnet japan)