そんな中の一つが、このARROWS Tab Wi-Fi QH55/Jです。この端末のことを説明すればするほど、Wintel軍団と呼ばれるマイクロソフトとIntel社の本気度と、そしてそれをいち早く形にしたモバイルPC作成に長けた富士通の技術力を感じてしまいます。
このQH55/J、厚さは9.9mmと非常に薄く、重量は574gとフルカラー雑誌ぐらいの重量しかありません。実際持ってみると「これに本当にフルサイズのWindowsが入ってるのか?」と疑いたくなります。
なのに公称で動画連続表示が10.5時間、実際に使っていても8時間はクリアするというタフネスぶり。それを実現しているのがIntel社が開発した新型CPU、Z2760です。端末の左下にさりげなくそのロゴが貼られています。
このデュアルコアCPUは、動作周波数1.5GHz(最大1.8GHz)とWindows XP時代のノートPC用ミドルレンジクラスCPUの性能を持っています。マイクロソフトがWindows XPと比較しても動作が速いと胸を張るWindwos 8との組み合わせでは、一昔前のネットブックのような非力さは全く感じません。キーボードとマウスを繋げば、立派なWindowsパソコンです。
タブレットパソコンは、ノートパソコンと異なりキーボードが自由に選べます。私はちょっと癖のあるキーボードをデスクトップパソコンで使っているのですが問題無く利用できました。
また、オプションのUSB/HDMIクレードルを併せて購入すれば、モニタに繋ぐことで4ポートのUSBを持つ立派なデスクトップマシンです。画像処理や動画のエンコードとは無用のライトユーザーなら、全く性能に文句は出ないでしょう。ちなみに標準で附属している充電スタンド利用時でも、本体に備わっているマイクロUSBポートとマイクロHDMIポートを利用して同じ事が可能です。
しかしひとたび外出するときには、「いつもの環境」を本体だけ持ち運べば使えるのです。長年理想としていたモバイルWindowsパソコンの、ある意味一つの完成形でしょう。
※ケースはamazonで購入した安物です。
しかも超小型PCや携帯電話など、モバイルコンピュータを長年作り続けている富士通だからこその気配り機能があります。外出先で突然雨にふられても、IPX5/7/8レベルの防水機能でパソコン内部のデータを守ります。ストラップホールがあるので、不慮の落下破損に備えることも出来ます。特にストラップホールは携帯電話も作っている富士通ならではのアイデアのような気がします。
重いノートパソコンを持ち歩く営業職の方々。タブレットとノートパソコンの2台持ちを強いられる方々には是非薦めたい製品かもしれません。モバイルキーボードとマウスとセットにしても、1キロちょっとで済みます。充電スタンドと充電アダプタと併せても1.5キロ強。鞄がずいぶん軽くなるはずです。
また、主にwebサーフィン程度しかしない主婦の方にもお奨めできます。というのも、キッチンやリビングで利用する機会が多いため普段は本棚にしまっておくという声もよく聞くのですが、これなら本棚の狭い隙間にもすっぽり入るし、防水がしっかりしているのでクックパッドなどのレシピをいちいち印刷しなくてもキッチンで安心して使えます。
唯一、SSD容量が64GBとパソコンとしてはやや心許ないのとSDカードリーダーが無いのが気になる点ですが、今はモバイル用外付HDDが安くなってますのでこれとマルチカードリーダライタがあればカバーできます。実際使ってみると、彼らの出番は殆どありません。
また、SSDの容量が少ないのは、マイクロソフトから無料で提供されるクラウドサービスのSkyDriveに7GBの容量があるので、これと併用すれば更に容量はアップさせることが出来ます。
軽くて薄いので鞄の隙間に入れていつでも持ち歩き、タブレットとして利用。自宅ではキーボードなどに繋いでパソコンに変身。10.1インチという小さめの画面も慣れてくると不便さはあまり感じません。
ヘビーな用途にはもちろん向きません。しかし今や家庭に複数台のパソコンがある時代なので、性能の高いパソコンが一台あれば、あとはこの製品のようなものがあれば足りてしまうと思います。
とはいえ、そんな性能的に物足りないという人向けの製品も用意はされているわけで。そちらについてはまた別の機会に。
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andxroid.com
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