以下、3月に書いた内容。書きかけだったので体裁整えてエントリしときます。
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先週、知人がiPhoneアプリ開発のためアップルストア銀座店で人生初Macを買いに行くというので、興味本位でついていって、店員さんにそれとなく情報を聞いたら「我々も全然知らされてないのですが、発売は3末以降になるんじゃないでしょうか」とのこと。秘密主義は店員にも徹底しているらしく、全く情報は聞けませんでした。とほほ。
というわけで相変わらず価格発表待ちの状況が続いていますが、正式発表以降の情報がほとんど入ってこないんですよね。しかもいろんなgeekがいろんなこと言ってるけど、このiPadがどれだけ凄い事をやらかしてるのか触れている人が少なすぎるのと、先日AllAboutの電話取材(→その結果は
これ)でも答えたものが、長々と話した結果をまとめるのには苦労したらしく上手く伝わらない感じなので、ココでまとめておきます。
このiPadの何が凄いのかというと、マウス以来の新開発であるタッチパネルをついに使いこなしたコンピュータ第1号では無いかという事です。中身はタッチパネルをバリバリ使っているiPod touchなので第1号とすうと異論反論が山盛りで出そうですが、あれはあくまでもiPodという音楽プレーヤーを昇華させたマルチメディア端末であり、ベースは音楽プレーヤーであることに間違いありません。それが動画も見れるようになり、通信機能を備えた事により多彩な表現を可能にした事でゲームや各種アプリで万能コンピュータとなった、と言えます。

また9.7インチと携帯するには大きすぎる画面と、持ちやすくするための大きな縁があるiPadを音楽プレーヤーとして使おうと考える方はほとんどいないでしょう。片手で持つことができ、ポケットに入るiPod touchと比べることが間違っているような気がします。
音質を追求する旧来の音響メーカーや家電メーカーがiPodと同じような商品を出してもなかなか成功しないのは、iPodは簡便性こそが大きな武器となっている事に気がつけなかった事が大きな理由なのは今さら言うまでもないでしょう。とはいえ、iTunesという便利ソフトがバックボーンとなっているiPod関連商品に対抗するのは難しいのでしょうけど。
(それが無いWALKMANが対抗しているのは凄いと思います)
あと、先にも触れましたがiPodtouchやiPhoneと違い音楽プレーヤーとしての逃げ道がありません。私はiPodtouchを携帯インターネットマシンとして使ってますが、同じぐらいの比率で音楽プレーヤーとして使っているので、これはちょっと痛いです。またiPadはシングルタスクなので、インターネットを見ながら音楽を聴く、なんて使い方もできないでしょう。
こんな風にiPadは制約がそこかしこにあります。iPadを酷評している方たちはこのあたりを責めています。
しかしiPadの真価はそんなところには無いのではないでしょうか。その理由は、キーボードやマウスを使わず体感的な操作で全てがこなせることです。これは凄い事なんです。
たとえば、本を見るとき紙をめくるという操作があります。パソコンでは文章を読む際、マウスやキーボードを使って「そこにないもの」を操作します。これがiPod touchになると画面を直接タップしたりスライドさせたり、直感的な操作ができるので操作を覚える負担がありません。
しかし画面が小さいので、ピンチでの拡大、縮小操作をせねばならず、操作性から考えると最も大きなターゲットとなるシルバー世代には進めにくい端末です。これがipadではその心配がない。するとシルバー世代の「娯楽」である新聞やテレビ、が全てココで完結してしまうのです。
もちろん大型テレビや紙の新聞の優位性もあるんですが、もっとパーソナルに楽しむにはすべてがまとまったパッケージがどれほど便利か、iPhoneを使えばそれがわかってしまう。その成功体験があるからこそ、IT有識者が騒いでいるわけです。
物理キーボードがない?パソコンを買いなさい。
iBooksが使えない?本より便利なパッケージがすぐ出るよ。
重たい?持ち運ばなければ問題無いよ。
四の五の言わずに、とりあえず使って見なさい。そうでないと良さはわからない。
おそらくiPadはそんなガジェットとなるはずです。
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とこんな文章を書いておいたら、アメリカでの発売に合わせて超アーリーアダプタが国内に持ち込んで、様々な意見を述べています。国内では3G版の価格で揉めてなかなか発売日と価格が決定していないようですが、いつかは発売されるものですから気長に待ってます。
もう、私の頭の中にはこのガジェットをどう使って、どんな素晴らしい未来があるのかは想像がついてますので。
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